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翌日。
いつものように一度基地に向かって、こーちとジェシーを乗せて。
「次来るのは…2月頃かな。」
「りょーかーい。」
「樹、この間の話、よろしくね。」
「んー。」
「じゃ、Aさん、またね。」
「はい、ありがとうございました。」
ふたりに見送られて、チケット売り場へと足を向ける。
「サンドウィッチでも買う？」
「そう、ですね、途中でお昼の時間になりますし。」
「じゃあ、俺チケット買っとくから、サンドウィッチ買ってきて？」
「わかりました。」
チケット売り場の前でいったん分かれて、それぞれ別の場所へと向かう。
無事、特別車両の個室も確保できて、荷物を預けてからAを探しに行けば。
「……あの、困ります、」
オトコに声をかけられているAがいた。
「………俺の連れにナニしてんの？」
「あ？誰オマエ。」
「樹さん、」
「この子、俺の連れなんだけど。」
うるせーな、お呼びじゃねえんだよ、と、いかにもただのチンピラです、
と言わんばかりのセリフを吐き出す男。
Aの肩に触れている、そいつ手を振り払う。
「だからさ、何してくれてんの？」
一歩も引かない俺にしびれを切らしたのか、わけがわからんことを
言いながら殴りかかってこようとしたので。
「俺の利き腕、金属製だからいてぇぞ。」
とだけ告げて、男の拳を避けてボディに一発喰らわせた。
がは、だか、ぐほ、だかよくわからないうめき声を上げて、男が
ひざまずくと。
ホイッスルを拭きながら、警官が数人やって来る。
多分、見ていた誰かが通報したんだろう。
「ここで何をしているんだ！」
とか威圧感たっぷりで、俺たちの前に来て立ちはだかるから。
「ちょーどよかった、こいつが俺の連れに無理矢理構ってたし、
俺に殴りかかって来たからさ。」
と言って、自分のIDを提示する。
そのIDをまじまじと確認した警官たちは、「失礼いたしました！」と
敬礼して、まだ呻いている男を連行していった。
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作者名：月華
| 作成日時：2023年5月15日 0時
