たとえばここが、世界の果てでも３ (ページ24)

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招待客用の宿舎に行くと、パーティのときに受付で渡された、宿泊用の
部屋の場所を確認する。

「お、一番奥じゃん。」
「あ、ここですね。」

建物内の案内図を見て、場所を照らし合わせる。

「多分、結構広い部屋。」
「そうなんですか。」
「おん。きっとあいつらが手配してくれたんだな。」
「ありがたいですね。」
「な。」

そう言い合いながら、廊下を歩く。

「多分、荷物も運んでくれてあるよ。」
「至れり尽くせりですね。」
「…まぁ、家族ともうまくやってかなきゃなんねーし、軍側もいろいろ
工夫してんじゃねーの？」
「…なるほど。」

部屋に向かうために、ラウンジを突っ切ろうとすると、そこにはまだ
集まってるグループがいくつかあって。

「田中！」

珍しく名字で呼ばれれば、そこには懐かしい顔がいくつかあった。

「…久しぶり。」
「おお！クリスマスパーティなんて来るの、初めてじゃね？」
「……まーな。」
「その子、お前のパートナーか。」
「そーだけど？」
「かわいいな。」
「…………さんきゅ。……じゃな。」

適当にあしらって、また歩き出す。

Aには一言も口を挟ませず、すぐにその場を立ち去った。

「……お、ここだここ。」

部屋に入ると、着替える前にAを抱きしめる。

「樹さん、」
「…疲れた。」
「お疲れ様です、あの、どうぞお風呂に先に、」
「その前に、充電、」
「ぇ……、んっ、」

会場での続きをするように、もう一度唇を奪う。

じっくりと舌を絡めてから、風呂、とだけ告げて、Aを解放した。