たとえばここが、世界の果てでも３ (ページ2)

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何が何だか把握してません、と困惑するAを家じゅう引っ張りまわして、
洗顔と歯磨きを済ませたら、保温のポットに熱い湯をたっぷり入れて、
ティーポットとココアの粉と茶葉。ミルクも専用のウォーマーに入れて、
サイドテーブルに設置する。

「この間焼いたひとくちで食えるパンケーキ、まだ残ってたろ。」
「はい。」
「それ、解凍しといて。」
「樹さん、」
「いーから早く。」
「……はい、」

Aが解凍したパンケーキを皿に積んで、あとは取り皿とフォークに蜂蜜。

それもサイドテーブルに置いたら、もう一度Aをベッドに引っ張り込む。

「こんなもんだろ。」
「こんなもんだろ？」
「これで、半日はここにいれるだろ、」
「………横着する準備だったんですか？」
「うわ良くない言い方な、それ。口頭での質疑応答、減点１。」
「え、ひどい、」

時計を見たら、時間はまだブランチの時間にもならない。

「A、あったけー。」
「樹さんもあったかいです。」

そのまま柔らかく唇を合わせて、少し微笑みあって。

「もう少し寝よ。」
「私も、そう言おうと思ってました。」
「加点１。」

もう一度合わせた唇で、リップ音をさせて。

ふたりで昼頃まで眠った。