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「珍しいね、Aがこんなんしてんの。」
「…確かに。」
でも、ひとりのときとか時々やってるよ、と言いながら麦茶のおかわりを注いでる。
「そーなん？」
「うん。…なんか。人間の体が月に影響を受けてるっていうの、わかる気がするの。」
「どゆこと？」
うまく言えないけど、と前置きをして、話し始めるA。
「……満月の夜って、犯罪が多いとか、満月の夜だと安産だとか、そういうの
聞いたことある。所謂『狂人』のこと、『Lunatic』っていうし。」
「あー、聞いたことあるかも、」
「あと、月の光が満たしてくれる部分が、私の中にあるの。」
「…へぇ…？」
やっぱりうまく言えないみたくて、口を閉じてただ月を見る。
月に照らされたAはいつもと少し違って、どきっとした。
「……A…？」
「ん？」
少しの隙間を埋めるように引き寄せて、顔をこっちに向ける。
「……なんか…。」
「…ん？」
なんか、のあとに続く言葉も見つからないまま、ゆっくりと顔を近づけると、
同じようなスピードでAの目が閉じていくのが見える。
ゆっくり唇を食んで離れると、特に意識して啄んでいたわけでもないのに、
Aの顔が蕩け始めていた。
思わず口元が緩むのがわかる。
「こんなにガッツリ月光浴しちゃったらさ、」
「？」
「俺も変身しちゃうかもなー。」
「ん？」
耳に唇を寄せて、オオカミ、と囁いてみると。
「ひゃ、」
思わず漏れた、かすかな甘い声に引っ張られて、そのまま耳朶を口に含む。
「じゅりくん、」
「んー？」
少しだけ見せた抵抗も、ゆっくり舌を絡めとってしまえばぐずぐずと崩れていく。
両手を掴んで、ゆっくりとソファに押し倒していけば、月の光が俺たちを照らして。
「今日はさ、めちゃめちゃおねだりしてよ、A。」
自分を跨いでいる俺からのリクエストに、両手を伸ばして無言の答えをくれる。
この後、どーなっちゃうのかな。
Aも。
俺も。
「楽しみにしてるね、A。」
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月華(プロフ) - ゆうきさん» コメントありがとうございます！嬉しいです。ふとしたときに、お互いをわかってて、お互いを大好きで、というのを書きたいと思っています。大好きって言っていただけて嬉しいです。また遊びに来てくださいね。 (2023年1月3日 11時) (
レス) @page14 id: 1c32e2fa67 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうき(プロフ) - 更新ありがとうございます！！主人公ちゃんが自分の家に帰ってることもお見通しで樹くんも主人公ちゃんの家に帰ってくるのまじ最高です。月華さんのお話全部大好きです！ (2023年1月3日 2時) (レス) @page14 id: 9ee5ac8e16 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月華
| 作成日時：2022年11月29日 23時
