思い切って立ち向かってみる ページ3
スタジオにお邪魔して、少しすれば振り入れのレッスンが始まった。
A、この辺で見てて、と言われた場所で座って見ていると、振付師さんがやってきて、
振り入れが始まる。
時折ふざけながら振り付けをものにしていく６人は、やっぱりとてもかっこいい。
その中でも、やっぱり樹くんは格別だった。
踊っている合間に、ふと唇に触れるところ、手の動き、きれいな指、揺れるピアス。
樹くんから溢れるオーラとその色っぽさに耐えられなくなって、みんなの集中力を
削がないようにこっそりとスタジオから抜け出してトイレに向かった。
いつもはテレビとかＰＣとか、画面越しに見る樹くんが歌って踊る姿。ライブにも当選した
ことがない私は、生で見る樹くんと SixTONES に全然慣れていない。
「あれはヤバいなー。色気に当てられる…。」
独り言を言いながら、自販機でオレンジジュースのボタンを押して振り返ると。
「…え、」
「あら。」
そこには、中野さんがいた。
「……ぇと、こんにちは、」
何を言っていいのかわからなくて、取ってつけたように挨拶をする。
「こんにちは。」
中野さんはやっぱり綺麗で、自信が溢れていて。
…で、私を少しの敵意で見ている。
「誰の色気に当てられるの？樹？」
「…あー……はい。」
聞かれていたことへの恥ずかしさで、誤魔化すような返事をした。
「確かに、SixTONES の色気はすごいわね。」
特に樹、と意味ありげな顔で私を見る。
「まだ、自分が一番って思えてる？」
私は自分に自信がない。
だから、こうやって押されると、どんどん引いてしまう。
けど。
「ぁの、先日もおっしゃってましたけど、どういうことですか？」
「……え？」
「樹くん、私といるときに女の子と連絡取ったりしません。」
「……え、」
「私は樹くんを信じてるから、実際に見ていないですけど、でも、」
軽く息を吸って、そのまま続ける。
「私に告白してくれる前に、女の子の連絡先は全部消した、って言ってくれました。」
目を見開いた中野さんが口を開いたけど、何か言うその前に。
「もうAにちょっかいかけるなって言ったべ？」
聞き慣れた大好きな人の声がして。
「ん、」
手のひらで視界を遮られたかと思ったら、柔らかい感触が唇に触れた。
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月華(プロフ) - ゆうきさん» コメントありがとうございます！嬉しいです。ふとしたときに、お互いをわかってて、お互いを大好きで、というのを書きたいと思っています。大好きって言っていただけて嬉しいです。また遊びに来てくださいね。 (2023年1月3日 11時) (
レス) @page14 id: 1c32e2fa67 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうき(プロフ) - 更新ありがとうございます！！主人公ちゃんが自分の家に帰ってることもお見通しで樹くんも主人公ちゃんの家に帰ってくるのまじ最高です。月華さんのお話全部大好きです！ (2023年1月3日 2時) (レス) @page14 id: 9ee5ac8e16 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月華
| 作成日時：2022年11月29日 23時
