１４２〜離れなければよかった／樹〜 ページ23
一つ目の祠で結界を張りなおして、二つ目に向かって歩き出す。
すると、朔太の家族が水田の手入れをしていた。
「おはようございます。」
師匠が声をかけると、止める間もなく伏礼しちゃう朔太の両親とじーちゃんばーちゃん。
「サク！」
お父さんが朔太に慌てて声をかけると、朔太までも膝をつこうとするから。
「もーこーなるからヤだったんだよ阿部ちゃん！！！」
つい阿部ちゃんに向かって吠えてしまう。
「えー！？俺！！？？」
「はい、この間のトラブルはもう終了！不問に処されることになったっしょ？」
「………は、おかげさまで、」
「別に集落で村八分とかにもなってないっしょ？」
「も、もちろんで、」
「じゃあもーおしまい！せっかく少し緩くなってきたんだから、怖がらないでよ。」
ジェシーと慎太郎も、はい立って立って！！と声をかけている。
「ほら、サクも立て！子どもが変な気ィ遣うなって！」
おずおずと立ち上がる朔太には、水田の泥がついてるけど抱き上げる。
もちろん、服には泥がつくんだけど。
「朔太、降りな！！お、お召し物が…、」
お母さんの焦りっぷりが大変なことになってる。
「洗濯すりゃいーんだから気にしないでよ。」
ずっとおろおろしてる大人たちに、こーちが声をかける。
「西園寺家と、この黄泉比良坂とは、もう無縁だから大丈夫。これまでと変わらない
毎日が来るだけだから、また俺たちと気安く接してよ。」
その場に、少し柔らかい空気が流れた。
すると。
「にゃーーーーーー！！！！」
「！？」
空から走って来たのは。
「どーした！？A！？」
「さっくん、屋敷に！」
「はいよー！」
佐久間くんが出した霧に飛び込んで、屋敷に戻る。
「岩本くん、ふく先生！」
こーちが岩本くんに声をかけてから、霧に飛び込んでくるのが聞こえて。
「ラウ、行くぞ！」
「はい！！」
ふたりがふく先生のところへ駆け出していく声がして。
師匠が、「あ、ごめん、せっかくなごんできたところびっくりさせちゃって。」と
朔太たちに声をかけてくれてるところまで聞こえて、霧が消えた。
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月華(プロフ) - 糸山露子さん» コメントありがとうございます。特別編といいますか、後日譚や小話などが、続編として公開されています。『この小説の続編を見る』から飛んでみてください。 (5月27日 22時) (
レス) id: 1c32e2fa67 (このIDを非表示/違反報告)
糸山露子(プロフ) - 特別編を書いて欲しいです (5月27日 21時) (レス) id: b4b34b6799 (このIDを非表示/違反報告)
月華(プロフ) - 凪さん» コメントありがとうございます。なんとか無事終了いたしました。ネタを思いついたら、また彼らに登場してもらうこともあると思います。読み返し、嬉しいです。これからもよろしくお願いします！ (2022年11月20日 13時) (レス) id: 86be01ea37 (このIDを非表示/違反報告)
凪(プロフ) - 完結おめでとうございます!!毎日の更新を楽しみにしていたのでちょっと淋しいです〜( ´^`° )また何度も読み返して来ます!! (2022年11月20日 5時) (レス) id: 789ab475c3 (このIDを非表示/違反報告)
月華(プロフ) - ★mmiioo★さん» コメントありがとうございます。お話はもう少し続きます。ご期待に沿える内容でありますよう。また遊びに来てくださるのをお待ちしています。 (2022年11月12日 23時) (レス) id: 1c32e2fa67 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月華
| 作成日時：2022年11月3日 23時
