１００〜気をつけてね／樹〜 ページ10
「A、起きて？」
自分でも声が甘々だな、って思ってたらAが少し意識を浮上させる。
「…ん？じゅり…？」
「んは、うん、じゅり。起きれる？」
「………無理。」
「うははは！じゃあ、ちょっとごめん。」
そう言って、ベッドに滑り込んで、Aの腰に腕を回して抱き寄せた。
「じゃあ、このまま聞いて。」
「……ん。」
「俺らのこと、承認が下りたって。」
「……ホント…？」
「あ、ちょっと目が開いた。」
３分の１くらいしか開いてなった目が、半分くらい開いた。
「八咫烏が来たらしい。北斗が教えてくれた。」
「………よかった。」
安心したように、ふにゃりと笑う。
「いちいちかあいいね。」
顔を上に向けてキスして、すぐに舌を入れようと思ったら
「もうダメ。」
と胸を押し返される。
「なんで。誕生日なのに。」
「それ言えば何回でもできると思ったら、大きな間違いだよ？」
どうせ明日もなんだかんだ言ってさー、ともごもご呟いてる。
「その前に、ちょっと真剣な話してもい？」
「……その前？どの前？…まあいいや、いいよ？なに？」
「…………今日、ジェスがさ、言ってたの覚えてる？」
「……いつ？」
「朝餉のとき。俺に熱烈にアピってた子がいた、って。」
「……あー、うん、覚えてる。」
「当然だけど、あの子の家も含めて、田中家とのご縁を前提にしてた家がいくつかあんの。」
「うん。」
「で、正式に田中家から使者が出て、お断りするんだけど、そのジェスが言ってた子が
結構積極的なカンジだったから、気をつけろ、って北斗が。」
眉が少し下がって、心配そうな顔をしてる。
「俺らのお相手候補だから、どの家もそれなりに古い名家だし、弱くない力を持ってる子もいんの。
だから、ここに来ることができる子もいると思う。結界越えて。」
「……え…。」
「もちろん、俺らも使い魔もいるし、住人たちもいるし、ダイジョブなことになってんだけど。」
もし可能なら、式神の九尾を呼び戻した方がいいかも。
そう伝えると、Aはわかった、と言って、あとで呼びかけてみる、と約束してくれた。
１０１〜式神を呼び戻した〜→←９９〜ひとまず承認が下りましたが／樹〜
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月華(プロフ) - ﾘﾝさん» ありがとうございます。これからも遊びに来て下さるのをお待ちしてます。 (2022年10月27日 12時) (
レス) id: 86be01ea37 (このIDを非表示/違反報告)
ﾘﾝ(プロフ) - とても好きな作品です、陰ながら応援しています😌 (2022年10月27日 0時) (レス) @page23 id: b89b825fb8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月華
| 作成日時：2022年10月17日 0時
