９６〜当日は平日〜 ページ6
宣言通り、長くはない時間の後、樹が戻って来た。
「A！」
襖が開くのと同時に名前を呼ばれる。
「ん？」
「はーもー週のど真ん中にAがここにいるとか、夢？誕生日サイコーだな。」
ゆっくり抱きしめられて、そのまま唇が重なる。
「…A。」
「…なに？」
「ちょっと今日、止まれない予感。」
「いつも止まれないじゃん。」
そう言うと、くすくす笑って「確かに。」と言う樹。
「まだ誕生日じゃないけど、もう前夜祭ってことで頼む。」
言いながら頬に手を添えて、顔を近づけてくる。
触れるだけのキスをしたあと、すぐに甘くて深いキスに変わる。
そのまま、樹のベッドに連れていかれてそっと押し倒される。
「じゅり、」
「待てない。」
私が何か言う前に、樹の唇に全部飲み込まれる。
その後は、もう何も考えられなくて。
「ぁ、やべ。日付越す、」
そう言いながら樹が一段と動きを大きくすると。
「…………ぁ！」
同時に果てが見えて。
「A、お祝いして？」
荒い呼吸のまま、おねだりされる。
「………お誕生日、おめでとう、樹。」
「今までの人生で一番サイコーの誕生日だわ。」
そう言って、また私の体を辿る右手。
すると。
「じゅり〜。起きてる〜？」
！！？？
慎太郎の声がする。
そりゃそうか、私が来てるのを知ってるのは樹本人だけだ。
樹は小さく笑うと、リップ音をたてたキスをして、まってて、と囁く。
下着とパジャマのズボンだけ穿いて、襖を開けてる気配がする。
「…どしたの樹、裸で。」
「お嬢、来てる。」
「へぇ！？」
「誕生日祝いに。」
「…………オタノシミだったってこと…？」
「まぁまぁまぁ。」
「じゃあ、おめでとうイベントは昼にするわ。誕生日おめでと。」
「サンキュ。」
「他のみんなにも突撃すんじゃねーぞって言っとくわ。」
「ふはは、頼むわ。」
もう、聞こえてる内容が恥ずかしすぎるよ！！言わないでよ何してるとか！
と恥ずかしさで悶えていたら。
「おじょーーーぉ！またあとでねーーー！！」
と、慎太郎が直接声をかけてくる。
樹が
「声がでけーんだよ！」
と言ってる声が聞こえた。
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月華(プロフ) - ﾘﾝさん» ありがとうございます。これからも遊びに来て下さるのをお待ちしてます。 (2022年10月27日 12時) (
レス) id: 86be01ea37 (このIDを非表示/違反報告)
ﾘﾝ(プロフ) - とても好きな作品です、陰ながら応援しています😌 (2022年10月27日 0時) (レス) @page23 id: b89b825fb8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月華
| 作成日時：2022年10月17日 0時
