１１８〜行動を起こします／樹〜 ページ32
それまで黙って見ていた他の10人が、お嬢のことでいろいろ動くことになった。
こーちがきょもの方を見て、
「きょも、そしたら先代たちに八咫烏を飛ばして。『森山Aを正当な当主として
陰陽師としての修行を始める。』って。」
と伝える。
「わかった。」
「修行の開始時期は、お嬢が大学を卒業してから。」
「うん。」
すると、阿部ちゃんが
「もしも先代たちが難色を示すようだったら言って？俺がうまくやるから。」
とこーちに言ってる。
「まぁ、もしなんかあったとしても、俺が裏からちゃちゃっとやっちゃうから
だいじょーぶだよ。」
とかって、腹黒い笑顔を浮かべてるから、しょっぴーとかが弱冠引いた顔をしてる。
「で、Aさんはさっさと卒論完成させちゃおう。」
「わかりました。」
「夏休みと冬休みの半分はここに来る。」
「はい。」
「残りの半分は、実験とか調べものとか、卒論の準備。」
「はい。」
「で、１月末には完成させる。」
「………え。」
「ま、俺がついてるから。ダイジョブだよ。」
やっぱりちらつく腹黒い笑顔が、しょっぴーをだいぶ引いた顔にさせていた。
「そしたら俺たちはこの後、護符を作ることにするわ。」
とこーちが言って、立ち上がる。
「ちょっと準備してくる。まだすぐには始まんねーから、樹、お嬢と一緒にいてあげて。」
そう言って、部屋を出て行く後ろ姿に、
「ちょっといったん部屋に引っ込むわ。」
と声をかける。
「おっけー。」
と顔だけ振り返って、襖を閉めるこーち。
「一回休憩しよ。」
そう言って、ゆっくり唇を合わせる。
「はい、立って。」
手をひっぱってAを立ち上がらせる。
結構大きな発言をしたことに自分で自分にびっくりしたAは、少し呆然としながら俺についてきた。
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月華(プロフ) - ﾘﾝさん» ありがとうございます。これからも遊びに来て下さるのをお待ちしてます。 (2022年10月27日 12時) (
レス) id: 86be01ea37 (このIDを非表示/違反報告)
ﾘﾝ(プロフ) - とても好きな作品です、陰ながら応援しています😌 (2022年10月27日 0時) (レス) @page23 id: b89b825fb8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月華
| 作成日時：2022年10月17日 0時
