９２〜これで正式に決まりました〜 ページ2
涼しい顔をして食事を続ける樹に、優吾以外の全員が詰め寄る。
「樹…お前、何やってんの！？」
「正式に選ばれるまで待つとかできないの！？」
「Juri…」
「信じらんね。」
４人が各々樹に詰め寄ってる中、北斗がふと優吾を振り返る。
「………こーち、知ってたの？」
「知ってたも何も、今朝、お嬢を起こしに行ったらパンイチの樹がお出迎えしてくれたわ。」
４人もだけど、私も固まる。
４人はそれなりに絶望漂う顔をしてたけど、私はこの世の終わりを思わせる顔をしてたと思う。
「じゃあ、Aのコレは虫じゃなくて樹がつけたキスマ…？」
ジェシーがさっきと同じように、自分の首筋を指さしている。
お味噌汁をすすりながら、樹が無言でうなずく。
私は黙って下を向いているしかできない。
「………とうとうお嬢が樹を選んだってことかぁ…。」
何とも言えない顔で、慎太郎が背もたれに体重を預けている。
「わかってはいたけどねぇ…。」
北斗も、お皿に視線を向けてつぶやいている。
「…幸せになってね、A。」
大我が、私の方を向いてそう言うと、ジェシーが私の隣に立って、
「Congratulations,A。」
そう言ってハグしてくれた。
「ホントはもう少しセッキョーしてやろうと思ってたんだけど。」
優吾が口を開く。
「みんながそんな感じなら、まぁいっか。あんまりぐちぐち堅苦しいのも、俺自身面倒くさいし。」
そう言って、ニヤッと笑った。
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月華(プロフ) - ﾘﾝさん» ありがとうございます。これからも遊びに来て下さるのをお待ちしてます。 (2022年10月27日 12時) (
レス) id: 86be01ea37 (このIDを非表示/違反報告)
ﾘﾝ(プロフ) - とても好きな作品です、陰ながら応援しています😌 (2022年10月27日 0時) (レス) @page23 id: b89b825fb8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月華
| 作成日時：2022年10月17日 0時
