たとえこの命が尽きようとも口にできない２ ページ14
「でもさ、わかるよ。」
「何が？」
「森山さん、かわいいもん。伊沢さんが夢中になるはずだよ。」
「あー･･･。」
須貝サンとファルコンが話をしていた。
「俺はお似合いだと思うよ。あの二人。」
「うん。でもさ、伊沢サンがあまりに夢中だから何もできないけど…。」
「けど？」
けど？なんだよ、ファルコン。自然と顔が険しくなるのが自分でもわかった。
「俺もけっこうタイプなんだよね。森山さん。伊沢さんがいなかったら狙ってるな。」
「お前さぁ……。」
「須貝さんの言いたいことはわかるよ。絶対言わないって、伊沢さんの前じゃ。」
「もう遅いよー。」
「「うわぁぁぁ！」」
振り返った二人は、お化けでも見たような顔をしていた。
「いいいいいいいい伊沢さん！」
「お、落ち着け！落ち着くんだ、伊沢サン！ファルコンは別に…！」
「“別に”？なに？」
「だからぁ！」
すっかり固まった須貝サンを尻目に、俺はファルコンに視点を合わせた。
「ファルコン。」
「はいっ！」
「変なこと考えない方が身のためだよ？」
「めめめめめめ滅相もないっ！」
ぶんぶん首を左右に振ってる。ちょっとおもしろ。
「あのね。俺は、Aちゃんのことがとても好きなんだ。すごくすごく。」
「………え………。」
俺の静かな物言いがちょっと意外だったのか、ファルコンの動きが止まる。
「ホントに好きなんだ。」
「伊沢さん…？」
「きっと死ぬまで……いや違うな、死んでも口にできないくらいの、想いなんだ。」
「伊沢さん……。」
「誰にも渡せないし渡さない。それが例え、ファルコンでも、他のメンバーでも。」
「あ………うん……。」
「だから、冗談でもそんなこと言わない方がいいよ。」
「わ、わかりました。」
笑顔を引きつらせた二人に向かってにっこり微笑むと、僕はそのまま来ているものを脱いで、シャワーに向かった。
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月華(プロフ) - てるさん» コメント、ありがとうございます！応援してくださるだなんて…！がんばります。これからもよろしくお願いします。 (2019年1月29日 22時) (
レス) id: 333e4733fe (このIDを非表示/違反報告)
てる - このお話大好きです、、！！応援しております！ (2019年1月29日 21時) (レス) id: d6f680dd65 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月華
| 作成日時：2019年1月27日 22時
