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「ねえ大川内くんー、」
『…』
「ねえってばー！」
『うっさいな、なんやねん』
「これ、大川内くん食べるかなと思って買ったんだけどさ、買ってもらっちゃったなぁって話。」
私が買ってたらもっと喜んでもらえる予定だったのにな〜と思いながらも、お菓子を彼の手にのせれば
『まあ、気持ちだけでも嬉しいわ。ありがとうな』
と。少し照れ臭そうに微笑んだ。
あ、可愛い。
俯きながら頬が緩む大川内くんを見て今日も良い日だなって思えるこの瞬間もすき。
『ていうかさ、最近よくそれ飲んでるよな』
「あ〜カフェラテ、？」
『前までコーヒー苦くて飲まれへん〜って子供みたいに嘆いてたやん』
「コーヒー克服のためにカフェラテから慣れてるんじゃん！」
『克服しようとしてんの？』
「だって大川内くん毎日コーヒー飲んでるから」
『理由しょうもな』
そう言いながら、一口もらうで。と言ってストローに口付ける。
この男はほんとにずるい。私が彼のことをすきって知っていて、普通の顔して間接キスをするんだもん。
そして、何食わぬ顔で『あまいな〜』と1言だけ残してまたどこかへと席を立った。
「飲み逃げずるいよ〜！！」
と声をかけるも振り返らず片手を上げて立ち去る。
好きな人と間接キスなんて意識しないわけない。
若干ピンクに染まった頬を抑えてから、カップにできてきた水滴を眺めるように机に突っ伏す。
「あ、帰ってきたんだ」
「うん。帰ってきた」
「大川内は？見つけれた？」
「うん。見つけれた。」
「見つけれたのにそんなテンションなの」
机に突っ伏しながらぼーっとしていたらネタ終わりであろう吉野がさっきまで大川内くんが座っていた席に腰掛ける。
「よっしーは早く着替えてきなよ。衣装しわしわなっちゃうよ」
「Aがこんなんなのに放っておけないじゃん」
「別にどこも調子悪い所とかないよ？ないんだけどさ、、、大川内くんの事好きすぎて辛いな〜って考えてただけ。」
「はっ(笑)なにそれ(笑)」
「ずるい男。罪なやつ。大川内聡。」
「ま、Aが元気そうなら良かったー」
と言いながらよっしーも私のカフェラテを一口盗んでいく。
よっしーもこんな事するんだ。なんか意外だな。
でもよっしーがやるとあざとい。って思うのはやっぱり大川内くんとは違う感情なんだなと実感した
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作者名：ぴの | 作成日時：2023年12月12日 1時
