アーモンドのはなことば (ページ6)

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「待って、」

多分、いや、明らかに私の事だ。って分かってるのに呼吸をするのも忘れてしまうぐらい頭の整理が追いつかない。
つい最近もこの感覚味わったのに。この短期間でまた経験するなんて、。

それでも目の前に座っている彼は相変わらず冷静に煙を吐いて、まだ全然吸えそうなタバコを灰皿に押し付けている。

『俺もさ可能性無かったら全然言わへんけど。なんか分かんねん。多分両思いなんやろうな〜って。』

そう言いながら、な？そうやろ？とでも言うように私の目をじっくり見てくる。

「私この恋実らへんと思ってた、、、」

『ふはっ(笑)Aの恋は実らへん事多かったもんな？』

「そやねんけど……。てか、すごい自信やな、」

『まあ、せやね』

「え、ほんまに、、、？」

未だに信じられない私は、ドッキリなんじゃないかと疑って100%喜べない。

『あほ。俺やって、ドキドキしてんねんで？』

ほら。と右手をひかれ彼の胸に手を当てさせられる。
こんな落ち着いた見た目からは想像できないぐらい、鼓動がうるさくないている。

「ふふっ(笑)私と同じや(笑)」

私も京極の手を取って自分の胸に当てようとしたら、拒まれて私の右手を彼の両手に包まれるようにして多いかぶされた。

…？

『みんなにこんな事したらあかんで？特にヤスとか、』

「せえへんよ？(笑)」

『Aは無意識に男を翻弄してまうからこわいねんな〜、ヤスにも武志にも石川にもこんなんせんといてや？』

「意外に嫉妬とかするタイプなん、？かわいい」

『その、可愛い。もヤスによう言うてるよな。』

「ふふっ、口癖なってるかも。気をつけるな？」

ずっと憧れてた同期が私の事を好きでいてくれてる。それだけで幸せやのに、これから知らなかった彼の一面をもっと見れるんかなと思ったら勝手に顔も綻んでしまう。

『嬉しそうやな』
「そりゃ、嬉しいに決まってるやん」

『そうやって、ちゃんと言葉にしてくれる所好きやで。』
「どうも、」

『なあ、A今日俺ん家来るやろ？』
「ええの？」

『俺の知らんAいっぱい教えてや』
「あほ、。」

また余裕そうに煙草を吸う彼の煙を吐くタイミングを見計らって、軽く唇を奪えば一瞬驚いたのかビクッとするも

『Aには苦い思いさせたないねん。』

と一言。

「風斗ずるい。」

『お互い様やね。』

そう言って水を一口飲んでから私の唇にふれる。
いつまで経っても彼は私の憧れだ。