アーモンドのはなことば (ページ5)

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ライブが終わって、るんるん気分が隠せない私は軽くメイク直しをして多分傍から見てもご機嫌な様子でインスタを見ている。

「Aさんいつもより可愛くてなんかやだな〜」

「別にいつもと変わらんやん？」

「これが恋の力ってやつっすね」

と、誰にも聞こえないように耳打ちしてくるヤスにキョトンとしていると

『A〜、ヤスに口説かれてんとはよ行くで』

「別に口説かれてたわけちゃうし！！！」

「京極さん！嫉妬は良くないですよ！(笑)次は俺とも飯行ってくださいねー！行ってらっしゃーい」

『なんやねんあいつ(笑)騒がしいな(笑)』

私のお迎えが来て颯爽と去っていくヤスに2人で小さく肩をならす。

「よし！じゃあ行こ〜！今日はいっぱい喋りたい事あんねん！！」

『ん、そやな。行こか』

劇場を出ていつも2人で行く小洒落た居酒屋さんへ向かい、久しぶりの2人での乾杯にグラスを鳴らしたら、仕事の話や趣味の話、地元の話に花が咲く

「あ、この前さ大阪行ったときに石川と武志と飲みに行ってんけどな、最近武志に彼女できたらしいで！！聞いた？」

『嘘やん俺聞いてへんで？』

「そーなん？京極には話してたと思ってた！え、言ってよかったんかなこれ(笑)」

『あいつ。普通、俺に1番に言うやろ！(笑)』

「京極より先に知ったのはなんかラッキーやな(笑)」

大阪時代の同期の話で盛り上がりながらいい感じに酔いも回ってきたところで

『Aはさ、最近どうなん？色恋沙汰の話とか全然聞かへんけど』

「え？私、？」

『おん。ここ数日でヤスにえらい懐かれてるやん』

「ヤス、、、？え、ほんまにないで！？」

『向こうはどう思ってるか分からへんやん』

「いや！ほんまにないって！ヤスは私の恋応援してるって言うてたし」

『あ、恋はしてるんや。』

あ、やらかした。誰かとは言ってへんけど、酔いが回ってるのと変な焦りで自爆してもうた。
このままやったらほんまに、ポロっと言ってしまいそうで酔いを冷ますように、ほっぺをパンパンと叩きカツを入れる。

「そんな京極はどうなん、？」

自分の首を締めない為にもとりあえず相手に話を振ると、タバコの煙の吐きながらどこか遠くを見るように

『俺は、最近同期が後輩にべったり懐かれて、あ〜ダルいな〜とは思ってるよ』

「ん、？え、？」

『大阪の同期でも可愛い後輩でも、男の中に女の子1人は流石に嫌やな〜とか思ったりね』