アーモンドのはなことば (ページ1)

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9レ k ページ1

好きな人ができても、振り向いてもらえず片想いで終わる恋ばかりしてきた。

恋は追われる方が楽だと言うが、私はいつも追いかける恋に走ってしまう。

現に今、同期の圧倒的カリスマを密かに。ほんまに、密かに想っている。

「あ、おはよ」
『ん、おはよ。その帽子ええな、似合ってるやん』

「ほんまに？おろしたてやねん、嬉しい」
『Aはセンスええからな』

彼はいつもこうやって何かしら褒めてくれる。
ほんとにいつも。

少しメイクを変えたら1番に気づいてくれたり、新しいものを身に着けてたら似合ってるやん。って。

どこまで、できる男やねん、最早悔しい。

「オシャレな京極に言われるのが1番気持ちええな〜」
『なんや、それ』

「京極が誰からも愛されてる理由分かる気がするわ」
『何、急に』

「やっぱり褒められたら、その日1日幸せな気持ちになれるやん？私は京極に褒めてもらった日はなんとなく、ウケも良くていい日やったな〜って終われんねん」

『俺に褒められんでもウケは良くなアカンやろ』

多分彼にとって私は、ちょっと話しやすい同期の仲間ぐらいにしか思われてないんやろうな。って感じてしまった。

それぐらいの恋が私にとって丁度ええかもやけど、
でもやっぱり振り向いて欲しいって思うのは欲が出すぎかな。