希望、それは戯言。2 (ページ22)

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波乱/ru ページ22

ru？『ちょっと～、俺はNo.3に用があるんだけど…』
iw「絶対に近づかせない」
ru？『生意気だね〜。ねえねえ、殺ってもいい？』
dt？『重要な被検体だって言ったよね。駄目だよ』
ru？『ちっ、最悪…』

こんな状況をどうやって覆すのか。俺らに力はあるけど、まだ上手く使いこなせない。その前に、向こうが何か仕掛けてきそうで

前の3人もあまり動かないという事は策はないのだろう。ああ、このままじゃ本当に捕まってしまうではないか。

すると、扉付近に2つの人影が見えた。また敵か？そう思い、前の3人に伝えようと口を開けた時、2人のうちの1人がこちらに向かってウインクした。ああ、そういう事か

sk？『…何か変な匂いしない？』
dt？『言われてみればそうだね。でも、ここにいる全員はそんな力持っていないよ』
ru？『唯一使えそうなNo.5も、そういう力はまだ見せてないんでしょ？』
dt？『ああ、…っ』

今ここにいる3人がそこまで頭が良くなくてよかった。俺と瓜二つの奴が気づかないのは、少しどうかと思うけど。3人は膝から崩れ落ちて、無様に倒れている。

sk「ええ！？急に倒れたよ！？」
nb「誰かなんかやったか？」
iw「何もしてねえし、多分出来ねえよ。こいつらの言う通り、誰もそんな力持ってない」
「皆、扉の方見てよ」

めめは何も言わないし、康二くんは慌てて敵の方に駆け寄るし、誰も気づいていないようで、扉の向こうの人は呆れてるよ

「皆、もう少し気配とか感じ取れるようにした方がいいんじゃない？」
「その通りだね。ラウールしか気づかないなんて」

sk「阿部ちゃあああああああああん！！！！！」
ab「っうわ！？」
nb「舘さん…怪我は」
dt「無傷だよ。そんな翔太こそ、怪我はない？」
nb「平気」
kj「え！？え！？ど、どういう状況なん！？」
iw「落ち着け。とりあえず2人は無事だったんだって」

今の流れは舘さんと阿部ちゃんが仕組んでくれたこと。それを知ったからか皆の肩の力が抜けたような、あのいつもの雰囲気が戻っていく。

「…めめ？」
mg「戻ってく…よかった」
「どういう事？」
mg「…何でもない」
「ちょっと！髪型が崩れちゃう！」

最近急に頭撫でてくるけど、一体どうしたんだろ。ふっかさんの影響でもあるのか？

sk「うわー、阿部ちゃんだ…本物だ…」
ab「ちょっと、そんなに近づかないでよ」
iw「とりあえずこれで全員揃ったな」
kj「え？まだ全員やないよ？」
「…岩本くん？」

岩本くんは目線を逸らして、気まずそうにした。拳が力のあまり、少し震えていた