第四十話 ページ42
「各自解散!!」
「「あっざっした〜!!」」
片付けなどが一通り終わり、澤村さんが終わりの挨拶をする
全員返事をしては、蜘蛛の子を散らすように去っていった
ただし、1人を除いて
「･･････こっちこい」
「はい･･･」
影山は、私と約2メートルほどの距離をとって歩き出す
まだ前方には、まばらだが部員の背中が見えていた
校舎と第二体育館をつなぐ通路の中間で、おもむろに足を止める
ゆっくりと振り返り、私をそのまっすぐな瞳で見据えた
「･･････なあ、なんでお前は、女子バレー部に行かなかったんだ？」
「･･････え？･･･」
思わず、間抜けな声を出してしまう
いや予想はしてたんだけど、あの時の表情からは想像できないどうでもいい質問内容だな
私は、息を吸い込んでお得意の淑女の笑みを浮べる
言う言葉はただ一つ･･････＿＿＿
「影山君、私は････青のアゲハなんて蔑称で言われるのに、疲れただけです」
「えっ･･････」
「それでは。また明日」
影山はただただ呆然としていた
まるで、見えない答えを追っているように
だってそうだろう。私だって、本当は支える側になろうと思って･･･とかそういうことを言おうとしていた
なのに、口が勝手に動いたのだ
私は勢いで、横を通り過ぎて帰ろうとする
しかしそれは、実行に移されなかった
ガシッっと、強めの力で掴まれる右手首
驚いて後ろに振り返ると、いろいろ複雑な表情で私を追いかけようとした彼の顔があった
「なあ、どういうことだよ！蔑称って、青のアゲハって！」
「ヒント！、国見君や金田一君に聞いてください。ヒント2！、私は貴方と同じで違います」
「ちゃんと言えよ！お前みたいな奴が、なんでやめちまったんだよ！」
「黙ってください!!････貴方には関係ないでしょう？答えは、自分の力で探してみてください」
凄い剣幕で聞いてくる影山に、なおも私の口は勝手に動く
最後に影山の手を自力で振り解いて、背を向けて歩き出していく
まるで私以外の誰かに操られているような恐怖感を覚えたが、その恐怖感さえすぐに消えていく
私達との間に、ちょうど5メートルの距離が出来た時。少し強めの風が吹いていく
その風に運ばれた桜の花びらが、私たちの間にある壁を表すかのように儚く舞った
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
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梓乃猫 - 雷鳥メイト（前：46猫メイト）さん» ありがとうございます！はい、是非見させてもらいます♪ (2014年8月24日 12時) (
レス) id: cc608ed0b8 (このIDを非表示/違反報告)
雷鳥メイト（前：46猫メイト） - 梓乃猫さん!!めっちゃ面白いですよ!!ヤバイです!!良ければ私の短編以外の作品も…(。・ω・。)つ【他作品】 (2014年8月24日 7時) (レス) id: 83ed2febe6 (このIDを非表示/違反報告)
梓乃猫 - 奈々@桃子さん» こちらこそ参加させていただきありがとうございます！そういっていただけると幸いです。 (2014年7月25日 16時) (レス) id: cc608ed0b8 (このIDを非表示/違反報告)
奈々@桃子(プロフ) - 今回は、イベントに参加頂きありがとうございます！！小説凄い面白かったです！！更新頑張ってください！！ (2014年7月24日 12時) (レス) id: 5be90bf33f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：梓乃猫 | 作成日時：2014年7月16日 19時
