第二十三話 ページ25
「･･････あの、さ」
「はい･･････」
流れ続けていた痛い沈黙を破ったのは、菅原さんのほうだった
妙に考え込んだような顔をしていたため、こちらまで神妙になってしまう
またほんの数秒の沈黙が流れ、覚悟を決めたのか菅原さんは息を吸い込んだ
「･･･辛かったら、俺らに相談していいよ？今日ずぶ濡れになってたのって、嫌がらせで水でも浴びせられたからなんじゃないの･･･？だから、清水でも、大地でもいいから、1人で抱え込まないで相談したほうがいいべ！」
「･･････ありがとうございます。でも私は、菅原さんこそ1人で抱え込むのをやめたら良いと思うんですけど」
「･･････え？」
なんで分かるんだと言わんばかりの顔でこちらを見つめる菅原さん
そんな菅原さんに、再度私は続けた
「悩んでるんでしょ？多分、バレーのこと。だって菅原さん、トスを上げてる時の顔が･･････苦しそうだったから」
「･･････っ」
ほらまた、苦しそうな顔をする
その顔、私はあまり好きじゃないんだよなぁ
「冷たいこと言いますけど、スポーツなんて実力主義なんです。努力したって、才能のある人間を超えることはできないです。でも、だからって諦めるのはまだ早いと思いますよ？凡人は凡人なりに、天才とは違った視点から強くなれるんです。だから･･････」
「王座に胡坐をかいた王様の、目を醒ましてやってくださいね？」
「･･････ああ、分かった。ありがとう」
まだその瞳に曇りはある。けど･･････
4月の淡い光を放つ星に照らされた瞳は、一筋の希望の光を見つけたようだった
私は菅原さんの横を通り過ぎる
そのときに一言だけ
『後悔だけはしないで、ひたすら前を向いて走って』
と、残した。さらに最後にぼそっと口走る
聞こえたかは分からないけど、聞こえたならそれはそれでいいか
家路を見つけ、まっすぐに歩き出す
多分、これでよかったんだ。これで原作を変えてしまったとしても、これで
「そうだよね、由紀ねぇ」
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
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梓乃猫 - 雷鳥メイト（前：46猫メイト）さん» ありがとうございます！はい、是非見させてもらいます♪ (2014年8月24日 12時) (
レス) id: cc608ed0b8 (このIDを非表示/違反報告)
雷鳥メイト（前：46猫メイト） - 梓乃猫さん!!めっちゃ面白いですよ!!ヤバイです!!良ければ私の短編以外の作品も…(。・ω・。)つ【他作品】 (2014年8月24日 7時) (レス) id: 83ed2febe6 (このIDを非表示/違反報告)
梓乃猫 - 奈々@桃子さん» こちらこそ参加させていただきありがとうございます！そういっていただけると幸いです。 (2014年7月25日 16時) (レス) id: cc608ed0b8 (このIDを非表示/違反報告)
奈々@桃子(プロフ) - 今回は、イベントに参加頂きありがとうございます！！小説凄い面白かったです！！更新頑張ってください！！ (2014年7月24日 12時) (レス) id: 5be90bf33f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：梓乃猫 | 作成日時：2014年7月16日 19時
