３４話 ページ35
何だか嫌な夢を見たような気がした。
ハッと目が覚めると肩で息をしていた。
外はまだ薄暗い。
ルキ「……どうした…顔が真っ青だぞ」
『なんでも………無いわ…』
大丈夫、大丈夫と自分に言い聞かせるように呟く。
ルキ「嫌な夢でも見たんだろう。
魘されていたからな」
『多分ね、でもどんな夢だったのかは覚えていないの…』
苦しくて、悲しくて…寂しかったような気がする。
と、Aは答えた。
ルキ「…変わったな」
『？そう？？』
ルキ「あぁ……昔は苦しい、悲しい、寂しいなんて言葉も感情も知らなかっただろう」
『それはルキノが教えてくれたじゃない。
胸がモヤモヤしたらそれは負の感情だ。
そういう感情は溜め込みすぎると人間は壊れる。
そうならないためには全部吐き出せ。
そのために人間は喋れるんだ
って』
ルキ「言ったな……で、どうだ？少しは楽になったか？？」
『ちょっとね』
スルッとルキノの尻尾が巻き付いてきてAをベッドへと引き戻した。
ルキ「もう少し寝ればいい」
『でも、また嫌な夢を見たら？』
ルキ「お前が苦しそうだったら俺が助ける。
だから、今は安心して目を閉じろ」
少しだけ、尻尾の力が強まる。
そうだ。
あの時も、私が不安に押しつぶされそうな時も彼はそっと抱きしめてくれた。
冷たい筈なのに暖かい彼に包まれて、Aはもう一度眠りへと落ちた。
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ももも(プロフ) - 更新待ってました！(o^^o)今読んでいる小説の中で一番更新を楽しみにしています！(ルキノさん大好き)これからも作者さんのペースで頑張ってください！ (2020年4月26日 8時) (
レス) id: c0cfac9697 (このIDを非表示/違反報告)
猫夜桜((シラキ - ありがとうございます、いやもう本当にありがとうございます、ルキノさんの小説って中々無いのでとても嬉しいです。あー、もう推し(ルキノ)が尊い...！ (2020年4月2日 4時) (レス) id: 27d48dc6f8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：海馬 香鷹 | 作成日時：2020年3月19日 23時
