十一話 ページ12
「…！だれ……！！？」
少女は洗足を見るなりそう問う。
『そんなに身構えなくてもいいよ。
雪子ちゃんと千代ちゃんだね』
二人の手には床を拭くための雑巾が握られていた。
まるで、家政婦だ。
『
うん…大きな怪我は無いみたいだね』
くりっとした瞳のおかっぱ頭の非常に愛らしい少女雪子と、長い髪を一本に結った猫のように大きな瞳をした人形のような可愛らしい少女千代は、顔を見合わせて喜んだ。
「おねえちゃん！？」
「ゆきえおねえちゃん！！」
『元気そうだね。
何か怖い思いはしなかったかい？？』
彼は柔らかく右眼を細めながら二人に尋ねる。
「ぜんぜん！なんにもこわいことはなかったよ」
『そうかい、そうかい』
にしても立派な洋服だねぇ…
ぱっと立ち上がった二人の服を見てそう呟く。
確かにそうだ。
ドレス…とまではいかないが、軽く
『さてと……長居はできないからねぇ。
二人はそこの戸を出て右にまがりなさい
そうしたら外に出られる。
外に出たら側の細い道を真っ直ぐに歩いて行きな
そうすればアンタ等の大好きな
「わかった！！」
そう叫んで走り出しそうになった二人の手を、洗足はそっと握る。
『
「？お兄さんと？？」
「約束…？？」
頭上に「？」を浮かべる二人の頭を優しく撫でながらこう続ける。
『そうさね
何があっても声を出さないで走るんだよ。
そして、もう二度とここには戻って来ないこと…いいね？？』
きらりと光る隻眼を四つの大きな瞳が見詰める。
『…返事は？』
「「はいっ！」」
その声を聞き、洗足は二人の背中を優しく押した。
『よしっ…早く家に帰りなさい』
ーーーーーー
『小さい子は慣れないねぇ…』
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海馬 香鷹(プロフ) - 刹那さん» ありがとうございます！亀更新ですが、私なりに頑張りますのでよろしくお願いします……っ！ (2019年9月23日 22時) (
レス) id: 9428df9cf7 (このIDを非表示/違反報告)
刹那(プロフ) - 面白かったです!!続き待ってます！ (2019年9月21日 19時) (レス) id: 48a49b3a4b (このIDを非表示/違反報告)
海馬 香鷹(プロフ) - 天神人狼さん» ありがとうございます！これからもどうぞよろしくお願いします……！ (2019年9月17日 23時) (レス) id: 9428df9cf7 (このIDを非表示/違反報告)
海馬 香鷹(プロフ) - ゆんさん» ありがとうございますっ！ (2019年9月17日 23時) (レス) id: 9428df9cf7 (このIDを非表示/違反報告)
天神人狼 - あー………好きです(突然の告白)待ってます！ (2019年9月17日 21時) (レス) id: fb4ece15fc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：海馬 香鷹 | 作成日時：2019年9月16日 17時
