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少しではない、前のときの関係[無一郎] ページ9

「紗音〜!」


「わっ!?……あ、無一郎じゃん」


無一郎が抱きついてきた


驚くのも毎回だ


「んふふ〜。 ねぇ、折り紙やろ?」


「わかった」


それから無一郎と折り紙をすることになった


何を作るのだろうか?


無一郎のほうを見てみる


紙飛行機だった


死ぬほど飛ぶの作れるんだった


じゃあ……


桜を作ろっと

________________


「紗音〜できた?」


「うん! できたよ」


無一郎が話しかけてきた


できているので、返事をした


「じゃあ、いっせーので で見せるよ」


「うん」


「「いっせーので」」


私と無一郎が一緒に言った


いっせーので、と言ってお互いに見せた


無一郎は紙飛行機


私は桜


「やっぱ紗音は桜なんだね」


「無一郎は紙飛行機でしょ?」


お互い笑った


この、紗音と無一郎


その光景を遠くから人が見守っているのを知らずに……

__________________________________________________

「無一郎くん、紗音ちゃんにベタ惚れね」


「付き合っているのでいいのでは?」


「ド派手に和むぜ!」


「お似合いだな」


「俺もああなれるのか?」


「お似合いだ、そのままでいてくれ」


「ふふっ……私の子ども達はお似合いだね」


「冨岡さんはどう思っているんですか?」


「俺お似合いだと思う」


「皆さんと同じこと言ってますね」


柱のみんなは……


紗音と無一郎を遠くから見守っている


だが、紗音も無一郎も見ているのは知らない


お互いが相談しているのは、お互い知らない


嫉妬してほしい……


冷たい……


お互いの気持ちを知る


その日はいつになるのだろうか


嫉妬される日……


優しくなる日……


いつかその日が来るまで


お互いは相手のことを、どうしたらいいか


たくさんのことで悩んでいる


お互いの悩みが解決するのは……


きっとまだ先の日になるだろう

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作者名:黒魔霊歌&遥 x他1人 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2020年12月13日 18時

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