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第16話 ページ18

「だってコレ……見て下さい」

そう言ってりんは、長い髪を手で持ち上げると、項(うなじ)を貴志に見せた。

「ッ……⁉︎ お前、それって……」

そこにあったのは、見ているだけで怖気が走る様な『眼』がそこにあった。

りんは思い詰めた表情を俯かせた。

「私、昨日の夜中…ふと目が覚めてしまい、もう一度寝ようとした時、首の後ろがムズムズしていて、触れてみると少しヌルッとしていたんです。それで気になって洗面所で見てみると……こうなっていたんです」

「でも、こんなの、お家の人にバレたら……」

「ですから‼︎ ……貴志くんは私から離れた方が良いと思うんです。私なら、何とかなります」

言いかけた貴志の言葉を強く遮り、りんは無理に笑顔を作っているのが丸分かりな表情を貴志に向けた。

「っ……」

一方、貴志は心の中に、りんに対して何かの新しい『感情』が生まれた気がしてならなかった。

否、この感情は前から必ずどこかにはあった。

そして、ずっと苦手だと思っていたりんが、自分の隣からいなくなると考えることになった今までこの感情に、気付かないふりをしていた事にも気が付いた。

「りん、俺──」

「何でしょう……?」

そして、その感情の名は……

「──お前の事が……好きだ!」

「……え?」

「だから……離れるつもりも無いし、離れたくないんだ!」

「……」

貴志の話を聞いて、りんは少しの沈黙を落とした。

その間、貴志は気恥ずかしい思いをしながらりんを見つめていた。

そして、

「貴志くん、それは…家族として、ですか?」

「いや、恋愛をする相手として!」

「そうですか……」

「ダメ、かな……?」

もう俺とは離れたかったのだろうか、と思い始めた、その時、

「分かりました」

「へ……」

「これからも、貴志くんの傍にいます……私は貴志くんのこと、『大好き』ですから!」

「りん……!」

りんは、ニコリと微笑んで頷いた。

「でも……本当にこの『眼』、どうしましょう?」

「髪で隠しておけば、何とかなるんじゃないか?」

「……そうですね」

少し考える素振りを見せたが、すぐに肯定して、微笑みを浮かべて今の家へと再び歩き始めた。

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yuumin - 面白いですね。あと、D組だと一科生になりますよ。長文失礼しました。 (2022年8月5日 10時) (レス) @page32 id: 79387fae85 (このIDを非表示/違反報告)
夏目りん(プロフ) - 白沢未海さん» 分かりました? チョッと要素入れてます^ ^ タグつけた方が良いですか? (2015年6月4日 15時) (レス) id: 25a8f2a381 (このIDを非表示/違反報告)
白沢未海(プロフ) - ナビ・ルナ好きですか? (2015年6月4日 14時) (レス) id: 455b50df85 (このIDを非表示/違反報告)
夏目りん(プロフ) - 一颯さん» 教えてくださって、ありがとうございます!全然気付かなくて…… (2015年4月13日 7時) (レス) id: 25a8f2a381 (このIDを非表示/違反報告)
夏目りん(プロフ) - 麻衣ちゃん、ありがとう!私も応援しています! (2015年4月13日 7時) (レス) id: 25a8f2a381 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:夏目りん | 作成日時:2015年3月3日 15時

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