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機械と恋情の歯車達 ページ5

様々な機器とうねるパイプ、

白い煙がふしゅぅっと息を吐く。

あまり時間がない。


壁にかかった時計を見た鼠ノ山彗人(そのやますいり)は目の前の機械を抱き締めた。

機械…ヴィクトーリア(ゔぃくとーりあ)は何も反応せず唯々自分を抱き締める鼠ノ山を見ていた。

鼠ノ山は一言謝ってその場を後にした。

1人残されたヴィクトーリアはパイプが繋がれた椅子に座り動きを止めた。


白銀虚(しろがねうつほ)は旅をしていた。

故郷の日基を離れ遠い露亜(ろあ)の地へと足を運んでいた。

それも1人の青年に会うために。


「広ェなぁ…!」


丘の上で朝日を見た、

すごい風だがそれも気にしないくらい、美しく、広かった。

世界は狭いが広い。

宇宙の神秘を見ていた。

自分にかかる重力を少し軽くしてみた。

ふわっと浮かぶ。


「すげぇなぁ、やっぱり。」


神族とはいえ人間は人間、重力を軽くしすぎると宇宙へ引き込まれてしまい酸素が無くて死ぬ。

虚は露亜を後にし、伊陸(いりく)へと向かう。


ハーティン(はーてぃん)は対象を睨んでいた。

うろちょろと歩き回って殺しにくい。

暗闇にナイフが光る。


「…」


返り血も浴びずさっさと家に帰っていくハーティンを死んだ標的は見つめ続けていた。

執念深く、ただじっと。

ハーティンは空を仰いだ。

歪んだ三日月が浮いている。

猿のように歯を剥き出して笑うと夜の中へ飛び込んだ。

学生の歯車達→←怪盗の歯車達



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龍巳@キチガイ - 【 】nanashiさん» こわっ、てめぇ夜道には気を付けろよこの神文才野郎 (2017年2月9日 20時) (レス) id: 3d3a9ea8a1 (このIDを非表示/違反報告)
【 】nanashi(プロフ) - 寄越せ。文才寄越せください。 (2017年2月7日 22時) (レス) id: 1572cb3dd0 (このIDを非表示/違反報告)
龍巳@キチガイ - 夜のお外だいしゅきさん» 減るわやめろ (2017年2月7日 18時) (レス) id: 3d3a9ea8a1 (このIDを非表示/違反報告)
夜のお外だいしゅき - なぜだ。なぜくれない。いいだろう別に。お前の文才はちょっとやそっとじゃあ減らないだろう (2017年2月5日 21時) (レス) id: 2500df9be3 (このIDを非表示/違反報告)
龍巳@キチガイ - 夜の空気を吸い隊さん» 名前に笑った、そして嫌だ (2017年2月5日 20時) (レス) id: 3d3a9ea8a1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:龍巳@キチガイ | 作者ホームページ:ホームページの追加は禁じます。  
作成日時:2017年1月31日 16時

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