鬼が翻す ページ32
「フリードリヒ…!?独壱の、」
「お初にお目にかかる奴も居る、自己紹介でもしておこう。
Schön, dass Sie zu treffen, zu!
俺はオーベルシュタイン・リンク・フリードリヒだ。」
太陽に照らされたレイピアが美しく光る。
軍服が靡く。
「ヒトエは、」
「何故そんなにお前らはヒトエ・W・マクスウェルに執着する?
お前らの目の前にいるのはヒトエ・W・マクスウェルか?…否、違うだろう。
俺を見ろ、今、お前らの目の前の敵を!刮目しろ、死にたいか?…死にたくないだろう!人間はそういう生き物だ。
ヒトエは、お前らの前から自らの意思で居なくなったのに…何も考えずヒトエを連れ戻すだのなんだのと、
甚だしいにも程がある!見ててとても不愉快だ。」
「なら何でお前がヒトエの事をそう言う?」
虚が聞いた。
狂ったような微笑を浮かべるフリードリヒはかつん、とブーツを鳴らした。
どこか嬉しそうだった。
「ヒトエ・W・マクスウェルはお前らではなく俺に協力を求めたんだ。
それはどういう意味か、ヒトエはお前らから逃げたんだ。そうだろう?時計屋。」
「そうだな。そうなる。」
時計屋が独壱の軍服を着て現れる。
RENが歯痒い顔をする。
「…あいつは、僕とフリードリヒ3人でやると言ったんだ。
君らの出番はない、終わったんだ。
華々しいラストに、出番の終わった人間が出る事は侮辱に値する。
大人しくここで…」
ギラリ、と群衆の視線が刺さる。
「独壱の国民を始末していろ。」
「でも、お前はダメだ。」
白真がフリードリヒの腕に収まる。
目の色を変えた白狐がフリードリヒに斬り掛かる。
「残念、」
白狐の刀は虚しく空気を裂いた。
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龍巳@キチガイ - 【 】nanashiさん» こわっ、てめぇ夜道には気を付けろよこの神文才野郎 (2017年2月9日 20時) (レス) id: 3d3a9ea8a1 (このIDを非表示/違反報告)
【 】nanashi(プロフ) - 寄越せ。文才寄越せください。 (2017年2月7日 22時) (レス) id: 1572cb3dd0 (このIDを非表示/違反報告)
龍巳@キチガイ - 夜のお外だいしゅきさん» 減るわやめろ (2017年2月7日 18時) (レス) id: 3d3a9ea8a1 (このIDを非表示/違反報告)
夜のお外だいしゅき - なぜだ。なぜくれない。いいだろう別に。お前の文才はちょっとやそっとじゃあ減らないだろう (2017年2月5日 21時) (レス) id: 2500df9be3 (このIDを非表示/違反報告)
龍巳@キチガイ - 夜の空気を吸い隊さん» 名前に笑った、そして嫌だ (2017年2月5日 20時) (レス) id: 3d3a9ea8a1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:龍巳@キチガイ | 作者ホームページ:ホームページの追加は禁じます。
作成日時:2017年1月31日 16時