魔術師の歯車 ページ12
怪しい薬草が大きな鍋で煮込まれる。
紫色の湯気が天井に上がっては消えた。
魔女の唱えるような呪文を長々と詠唱しそしてまた薬草を投げ入れる。
ぐつぐつと煮え滾る鍋の中を嬉しそうにその女は見ていた。
カラフルで可愛らしい、ポップな色だ。
それをパレットに流す。
文香はそれで絵を描き始めた。
絵喰いや文字喰い、夢喰いは絵や小説や夢を喰らわねば生きていけない種族、
その者達のために絵描き、文字書き、夢屋が存在する。
文香もその1人だった。
絵喰いのために一枚でも多く、と。
「こんな感じかなぁ…」
魔術師でもある文香の手にかかれば同じ色を作るのは容易いことだった。
昔の人間なら絶対に出来なかった事だ。
文香は向かいの夢屋に絵を渡した。
夢屋はそれを受け取ると店先に「文香先生の最新作!」と大きく書いた。
文香はくすぐったそうにそれを見ていた。
平和でもあった。
この平和ボケした国でもレジスタンスというものは蔓延るものだった。
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龍巳@キチガイ - 【 】nanashiさん» こわっ、てめぇ夜道には気を付けろよこの神文才野郎 (2017年2月9日 20時) (レス) id: 3d3a9ea8a1 (このIDを非表示/違反報告)
【 】nanashi(プロフ) - 寄越せ。文才寄越せください。 (2017年2月7日 22時) (レス) id: 1572cb3dd0 (このIDを非表示/違反報告)
龍巳@キチガイ - 夜のお外だいしゅきさん» 減るわやめろ (2017年2月7日 18時) (レス) id: 3d3a9ea8a1 (このIDを非表示/違反報告)
夜のお外だいしゅき - なぜだ。なぜくれない。いいだろう別に。お前の文才はちょっとやそっとじゃあ減らないだろう (2017年2月5日 21時) (レス) id: 2500df9be3 (このIDを非表示/違反報告)
龍巳@キチガイ - 夜の空気を吸い隊さん» 名前に笑った、そして嫌だ (2017年2月5日 20時) (レス) id: 3d3a9ea8a1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:龍巳@キチガイ | 作者ホームページ:ホームページの追加は禁じます。
作成日時:2017年1月31日 16時