検索窓
今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:37,583 hit

8.松川先輩 ページ10

「で、何?姫路Aチャンは男子トイレの個室に男誘ってイケナイコトするような子なの?そうだよね?実際こんな事になってるもんねぇ?」


壁ドンされたままずっとこんな事唱えてる松川先輩。
あらまぁ、やっぱり勘違いしてらっしゃる。


『もー、馬鹿なこと言うのやめてくださいよぉ!』


とりあえず弱い力で胸板を押しておいた。
あ、待って弱い力って言ったけどやっぱ結構この人力強い。


「馬鹿なこと?馬鹿なことしてるのはどっちかな?」

『松川一静先輩です。もー!!みんなして酷いですよ…ボクを女の子扱いして…男の娘が男子トイレ入っちゃダメなんですかぁ…?じゃあどーしろって言うんですか…漏らせばいいんですかぁ…?』


ギリギリと腕を抑えられた。
やっぱ力強いなぁ。
そんなことを考えながらお兄ちゃんを説得させるために習得した泣き落とし。
我慢していたものを少しずつ吐き出すように目尻に涙を溜める。
あ、待ってボク俳優にやれるんじゃない?
でもお兄ちゃんが許さないか。

少しの間黙っていた松川先輩が口を開いた。


「…え、男の子…?誰が」

『この状況でボク以外に誰がいるって言うんですかぁ…』


少し緩まった手を振りほどき全体重を掛けて彼に壁ドンし返す。


『…はぁ、もう少し黙っていたかったんですけど…ボクが可愛いからってみんな騙されすぎなんですよ…』

「…え、本当に男なワケ?」

『ボクはれっきとした男の娘ですぅー!宇宙一可愛い男の娘なんですぅー!』


まだ半信半疑らしい松川先輩にジャージのジッパーを下げ少しシャツを上げてみる。
そしてちらりと松川先輩を見てみる。
…うーん、相変わらず表情が分かりにくい…。


『この上、見てみたいですか…?ただ男の保証もないし女の保証も無いですよ…?』

「…や、女だった時を考えてやめとく。」

『んもぉ…意気地無し…。大丈夫ですよ、ちゃんと男の娘ですから。』


まぁ松川先輩なりの優しさ…なのかな?
普通になんでモテないんだろうね。

9.現実→←7.朝練



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (95 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
297人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

(プロフ) - 続きみたいです…|´-`)チラッ (2018年12月14日 21時) (レス) id: 4e5fecf42b (このIDを非表示/違反報告)
ゆめ - 面白!続き待ってます! (2018年12月10日 11時) (レス) id: 67bcc62700 (このIDを非表示/違反報告)
夜靡@よなび(プロフ) - 面白かったです!ついお気に入りにしてしまいました!ゆっくりでいいのです、続きまってます! (2018年9月22日 9時) (レス) id: 416ff2872b (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ぎあ | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2018年8月28日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。