感情 ページ32
「…………あれ」
寝てた…?
辺りは宴の雰囲気に包まれ賑やかだったが、空が暗い墨色に染まり、白い月が輝いていた。
キュウビ「起きたのかい」
「……キュウビ」
良く見ると、Aの頭の下にキュウビの尻尾が敷いてあった。
キュウビ自信はAに背を向け、宴の様を観察していた。
「尻尾、貸してくれたのか」
キュウビ「土に寝るのは体に毒だと思ったからねェ。気まぐれだよ」
「……一応、礼は言っといてやる。…ありがと」
キュウビはふっと鼻で笑い、もう動いていいかいと振り替えって尋ねた。
Aは上体を起こし、寝癖のついた前髪をかき上げた。
オロチ「…Aっ」
「ん?…あ、オロチ〜」
宴の前の気まずい雰囲気など忘れ、笑顔で手を振るA。
彼女の周りを飛び回る蝶達の発する光が、暖かい天色から柔らかな薄桃色へ変わっていった。
オロチ「え、えっと…ち、近くに花畑があるんだが、その、良ければ一緒に…」
「一緒に行って良いの!!?」
しどろもどろになるオロチの言葉を遮り、Aは嬉々と叫んだ。
キュウビ(あれま。オロチも頑張ってるんだけどなァ。酔っ払い相手じゃ通じないか。心の隙を付かれて何か憑いてるし。ハァ…)
何が憑いていたのかは、皆さんご察しの通り。
オロチ「今から行こうと…」
「よしっ!行くぞ行くぞ〜!」
キュウビ「迷子にならないようにねェ」
_全く、これでは二人の母親の様でないか。
遠くなる二つの背中を見送り、キュウビは苦笑した。
時を同じくして。
ふぶき「何か、お祝いを用意しなきゃねぇ」
(女子会中である)
百鬼姫「祝いの品?誰にじゃ」
八百「そりゃあ、オロチとAでしょうよ」
ヒカリ「兄様とAがどうかしたのか?」
…女子会中である。
女郎「あら、気付かなかったの?そろそろゴールしてもいい頃だと思うけど」
しつこいようだが、女・子・会・中である。
大やも「リア充爆ぜろ…!!」
女・子・会・中!!!←
もう突っ込まんぞ。
影「………Aが咲かした曼珠沙華…色は違うが……花言葉は…」
『想うは 貴方ひとり』
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オシュアラヴァー - 次回から4巻目ですね。4巻目はどんなタイトルにします? (2015年12月11日 3時) (携帯から) (レス) id: e1577d3122 (このIDを非表示/違反報告)
浄羅河 ケイ - 私、八八神さんの文章、心地良いかんじがして好きです。活動、応援しています! (2015年11月26日 23時) (レス) id: 29e97fc42f (このIDを非表示/違反報告)
オシュアラヴァー - 上下ヒョウガ@肩ぶっ壊れたワロエナイさん» 空きスペースが少なくなってきました。第三段もラストスパートですね。第四段か最終段階か、次回はどっちにします? (2015年11月11日 1時) (携帯から) (レス) id: e1577d3122 (このIDを非表示/違反報告)
オシュアラヴァー - それは、作者であるヒョウガさん次第ですね。続きはこみゅーか、もなちゃとあたりでしませんか? (2015年11月10日 2時) (携帯から) (レス) id: e1577d3122 (このIDを非表示/違反報告)
すうな@不登校になりたいロリショタコンです(プロフ) - オシュアラヴァー@本作の百鬼えんらのデビューはマシなようですさん» 私は作者さんに言ってるんですよ?※ここから作者さんへ 映画第二弾見に行くことになりました嬉しきかな。第一弾見てないのでひゃっほぅです!バスターズ、月兎組が出るそうですね!ひゃっほぅです!(二回目) (2015年11月7日 18時) (レス) id: 2ca1728b48 (このIDを非表示/違反報告)
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