対立 ページ24
オロチ「……は……冗談も大概に…」
「本気だよ。ツブさなきゃなんねー事情があんだ」
暗い、土の色をした空を見上げ、彼女はわざと大きめの声でそう言った。
「閻魔大王様の命令さ」
オロチ「閻…魔………マオ…?」
そんな…そんな…!
「じゃあな、オロチ…嬉しかったよ、会えて_」
オロチ「待って、待ってくれ、A_」
ブツンッ
オロチ「ッ_あ…」
目の前では、琥珀がオロチの膝で小さな鼾をたてていた。
土蜘蛛「オロチ、琥珀は起きたか?」
オロチ「土蜘蛛様…至急、外に居る元祖の兵を邸に集めて下さい。本家の物は本家邸へ、それ以外は直ちに平釜平原から立ち去るよう伝えて下さい!」
土蜘蛛「は?何故いきなり_」
オロチ「急いで!敵はいつやって来るのか分かりません!」
オロチの勢いに押され、土蜘蛛は外へ出て妖怪達にオロチの指示を伝えた。
オロチはひとまず自室に戻り、平釜平原の全体図が描かれた巻物を広げた。
(攻めてくるとすれば、上空・地中・桜町方面…最悪、空間をねじ曲げて入ってくる可能性も……
…上空隊と地中隊、本家守鏡周辺と結界隊か、それとも初めから結界を張って襲撃を避けるか…)
たんたん
オロチ「…影とヒカリか、入れ」
影オロチ「…兄上…我等にできることは…」
オロチ「……影は飛行が可能な妖怪を集めて空からの襲撃を防げ、ヒカリは土蜘蛛様達と共に平原を包む結界を張れ。一刻を争う事態だ、俺は後から続く、速やかに任務を遂行しろ」
「はっ!」
_大変な事になってしまった_
彼女は平原を攻める明確な日時を教えなかった。故に、いつ何処で襲撃されるか解らない。
今は、とにかく兵を集めていつ来るか解らない襲撃を防ぐことしか出来ない。
オロチ「…………A……!」
「奇襲だーっ!!敵が結界を破って攻めてきたぞー!!」
オロチ「…チッ、やはりそう来るか!」
オロチは刀を取り、幾枚かの護符を手に取り、外へ出た。
11人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
オシュアラヴァー - 次回から4巻目ですね。4巻目はどんなタイトルにします? (2015年12月11日 3時) (携帯から) (レス) id: e1577d3122 (このIDを非表示/違反報告)
浄羅河 ケイ - 私、八八神さんの文章、心地良いかんじがして好きです。活動、応援しています! (2015年11月26日 23時) (レス) id: 29e97fc42f (このIDを非表示/違反報告)
オシュアラヴァー - 上下ヒョウガ@肩ぶっ壊れたワロエナイさん» 空きスペースが少なくなってきました。第三段もラストスパートですね。第四段か最終段階か、次回はどっちにします? (2015年11月11日 1時) (携帯から) (レス) id: e1577d3122 (このIDを非表示/違反報告)
オシュアラヴァー - それは、作者であるヒョウガさん次第ですね。続きはこみゅーか、もなちゃとあたりでしませんか? (2015年11月10日 2時) (携帯から) (レス) id: e1577d3122 (このIDを非表示/違反報告)
すうな@不登校になりたいロリショタコンです(プロフ) - オシュアラヴァー@本作の百鬼えんらのデビューはマシなようですさん» 私は作者さんに言ってるんですよ?※ここから作者さんへ 映画第二弾見に行くことになりました嬉しきかな。第一弾見てないのでひゃっほぅです!バスターズ、月兎組が出るそうですね!ひゃっほぅです!(二回目) (2015年11月7日 18時) (レス) id: 2ca1728b48 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ