170,二つの個性 ページ34
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心配そうに眉を下げる轟を見て、リカバリーガールは溜め息をつき、
耳に手を当てる
ﾘｶﾊﾞﾘｰ｢あたしだよ…
修復作業は？
…ああ、そうかい
じゃあ頼んだよ」
セメントスに無線で話し掛ける
轟は医務室を見渡したが爆豪はいない
治療が済み次第直ぐに出ていったのか
リカバリーガールは無線を切ると、轟の方に向いた
ﾘｶﾊﾞﾘｰ｢武舞台の修復はもう少し時間が掛かるみたいだ…
アンタ、この子の体温がこれ以上下がらないよう温めてくれるかい？」
轟｢温め…」
その言葉に、轟は少し驚き、自分の左手に目を移した
その姿を見て、リカバリーガールは眉を下げた
ﾘｶﾊﾞﾘｰ｢アンタの気持ちは分かるさ…
でも今は、この子を死なせないためにやっておくれ」
リカバリーガールのその言葉に、轟はモヤモヤした気持ちを振り払い、
頷いて零の元に歩み寄った
再び左手を見つめ、零の右手を左手で握って個性を使う
心無しか、真っ白になっていた顔が赤みを取り戻していく
零の体を温めていた轟だが、
彼女の左手首の枷をふと視界に入れた
普段から着けていた枷
ファッションなのかと、特に気にもしなかった物
しかし轟は記憶を巻き戻す
USJ襲撃事件、気を失った状態を警察に抱えられ病院へと運ばれる時、
彼女の手首に枷がなかった
轟｢(…爆豪との試合の時も、途中から枷が無かった…
…あの、凄まじい力を発揮してから…)」
ただのファッション、という訳でなはいだろう
USJの時と同じ雰囲気を感じた
それにあれは、絶対零度などではない
轟はそう思った
治療道具を取り出し、零の傷口の掃除をしていくリカバリーガールに声を掛ける
轟｢あの…夏目は、個性がもう一つ…？」
その問いに、リカバリーガールは一瞬だけ動きを止め、
再び手を動かし始める
ﾘｶﾊﾞﾘｰ｢…そうさ…
この子の個性は絶対零度の他にもう一つある…
でも、今は聞かないでやっておくれ…
この子も、色々あるのさ…
アンタと同じ、もう一つの個性を使いたくない事情が…」
轟｢…俺と、同じ…」
そう呟いた轟は、零の顔に目を向けた
所々火傷があり、それに伴い皮膚が溶けている、瞳が閉じられた顔を
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紫芋(プロフ) - 美咲さん» ありがとうございます！そう言って貰えると凄く嬉しいです…！頑張りますね！ (2021年8月22日 0時) (
レス) id: 19cb37bfcb (このIDを非表示/違反報告)
美咲(プロフ) - すんげえ面白いです。ほんとにほんとに面白いです。もうほんとに…。 (2021年8月12日 1時) (レス) id: f6fdf86c66 (このIDを非表示/違反報告)
紫芋(プロフ) - 葵さん» すいません…！色々試して見ています！恐らくURLをクリックしてでの閲覧になるかもしれませんが、ご了承ください…！ (2021年8月10日 17時) (レス) id: 19cb37bfcb (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - イラストが見たくても見られない場合はどうすればいいのでしょうか？ (2020年2月10日 21時) (レス) id: 349b72f88b (このIDを非表示/違反報告)
紫芋(プロフ) - 杏璃さん» 大丈夫です！お気になさらずに(*^^*) (2020年1月23日 2時) (レス) id: 19cb37bfcb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紫芋 | 作成日時：2018年2月28日 1時
