言うことない ページ30
「死ぬつもりで来たの?もっと抵抗するかと思ったのに」
「した方が良かった?」
「いいや、仕事を増やしたくないんでね。
さっさと終わらせるよ」
アキダクトは懐から取り出したピストルを出して哀に向けた
“最後に言うことは?”とアキダクトが聞くと哀は
“言ったところで何も無いでしょ”といつものように冷たく返した
「じゃあ君を終わってからあの眼鏡の子も片付けるか」
「ッ!?__待って!」
「言うことないんじゃなかったの?」
「ないとは言って無いでしょ!?」
「はいはい。...なに?」
「彼は殺さないで」
「なんで?」
「....生かしてれば分かるわ」
「分からなくていいんだけど。
なんか俺たち組織のこと結構知ってそうだし、生かす訳にはいかないんだよね」
「ベルモットは話の分かるやつだったのに」
「あいつと一緒にしないでよ」
「じゃあ
私が生きてることをどうして知らせてないの?」
「...」
「知らせてたのなら貴方だけじゃなくてベルモットやバーボン
___ジンだって来てるはずよ」
アキダクトは溜息をついて話し始めた
「知らせていたらベルモットが抜かったことになる。そうなればジンに消されるだろ?
彼女があの方のお気に入りだったとしても」
「(組織の一員にしては変わってるのね)」
終わったと思いきや
アキダクトは“そんで”と話を繋げた
「時間稼ぎはもう終わりでいい?」
「!?」
「あの子や君と住んでる博士が来るのを信じて時間稼ぐつもりだったんだろ?
眼鏡の子を片付けるなんて言ったら食いついて話し始めるから確信がついたよ」
「ッ..」
「辞めなよ、無駄な期待するの。
1度黒に染ったものはもう元に戻らないんだから」
__さよなら__
そう言いながらピストルの引き金を引いた
387人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:地炎 美羅 | 作成日時:2020年8月16日 13時