六十六話「藤の家紋」 ページ27
紅葉side
『…藤の家紋？』
件の最終選別で散々見知ったそれを模した家紋らしきものを見て、私は思わず首を傾げた。
あの後正一君達と別れた私達は、時折暴走する嘴平君を抑えつつ順調に休息場所へと向かった。
そして今に至る。
てっきり野宿かと思ったが、違うらしい。
それを示すかのように、眼前には中々に立派な旅館の様な建物がそびえ立っていた。
マジか、現世の宿屋何て滅多なこと以外使ったことないから何かワクワクする…。
人知れずワクワクしていると、先に竈門君がコンコンと旅館の扉を叩いた。
ひ「はい？」
ゆっくりと扉が開き、中から優しそうなおばあさんが出てきた。
私達が鬼殺隊という事は鴉から聞いたらしく、すぐに中に通してくれた。
だけど、中々どうして足が早い。
因みに嘴平君は他所に預けられた犬の様にキョロキョロしてる。
可愛いかよ。
というのは良いんだけど……。
ひ「お召し物でございます」
ひ「お食事でございます」
わーお、凄い好待遇……。
普段自分の事は自分でやっているせいか、こう至れり尽くせりされると勿論嬉しいのだが困ってしまう。
我妻君がおばあさんの事について中々に失礼な事を言っていたが、正一君達と別れた時のように竈門君にシバかれていた。
そして食事の時間だ。
『わ、美味しそう…』
種類豊富な天ぷらにお味噌汁。
ここ数年保存食か火蜥蜴の干物というろくな物しか食べてなかった私にとっては(でも美味い)結構嬉しい食事の時間だ。
そしてここでも嘴平君の野性味が発揮された。
わー、食べカスが飛ぶ飛ぶ…。
正面に座ってるから顔面にモロに受ける。
(*´ω`*)←の顔に(*´ὢ`*)←の様な皺を刻みながら、もきゅもきゅと食べ進めていった。
最終的に竈門君の長男パワーに当てられて物凄くやりにくそうだった。
ハッハッハ嘴平君や、竈門君の長男パワーを舐めるなよ？
食べ終わった後は療養に備えて早めに就寝だ。
因みにもう浴衣は着ているが、一応サラシを巻いている。
ひ「お布団でございます。
さて、そちらの鬼狩り様は此方へ……」
『はいはーい』
善「え、紅葉ちゃん別の部屋になっちゃうの…？」
炭「当たり前だろ善逸？紅葉さんは女性何だから……」
伊「おい銀杏野郎！俺と戦え！再戦だ！！」
『じゃ、そういうことでね。
後嘴平君、私は紅葉だよそして誰が臭い実だこの野郎』
◇◇◇
作者から！
色々と悩んだ末、夢主の名前は固定化する事にしました！
楽しんでた人達本当に申し訳ないです。
詳しくは壱で話してます！悪しからず！！
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ハルサ(プロフ) - 初めまして！読んで頂きありがとうございました！そうですね、まだ読まれてない方もいますし…私が浅はかでした、ありがとうございますm(_ _)m (2020年4月14日 17時) (
レス) id: d6c0176894 (このIDを非表示/違反報告)
mayumi(プロフ) - ハルサさん初めましてmayumiです。【鬼滅の刃】獄卒珍道中【弐】での息抜き読ませて貰いました！本誌の方・・・ネタバレにもなりますがまだおばみつが●んだという描写まだはっきりしていません！あまり読まれていない人もいるので控えた方がいいと思います。 (2020年4月14日 15時) (レス) id: cebdef8e2f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ハルサ | 作成日時：2020年4月7日 13時
