六十二話「突然の乱入」 ページ23
紅葉side
正「──さん!紅葉さん!!」
善「(夢主)ちゃぁん…!起きてくれよぉう……!君がいないと俺何も出来ないんだからさぁ……!」
声が、聞こえる…これは……正一君と…我妻君?
……よし、このまま寝よう←
っていうのは冗談で、心做しか霞む目を開けた。
眼前には予想通り涙目の我妻君と正一君。
と、いうか…何か後頭部が痛いんだけど……あ、そうかあの時後頭部を強打して……。
「うーん」とやや唸りながら上体を起こす。
『いてて…正一君達、大丈夫?』
正「は、はい……紅葉さんと善逸さんが庇ってくれたので…僕は大丈夫です」
よし、無事に守れたようだね……良かった良かった。
さて、禰豆子ちゃんを回収しに行くか……。
そう思った矢先、突然屋敷の扉が乱暴に弾き飛ばされた。
鬼かと思い警戒したが、飛び出してきたのは先程見かけた猪頭の少年だった。
──嫌な、予感がする。
案の定、猪頭君は禰豆子ちゃんが入っている箱に斬りかかってきたのだ。
しかし、そこに我妻君が割って入った。
『っ、我妻く……う…っ!!』
グ、折れた肋骨が痛む……!
立ち上がろうとしたが、傷が疼き思わず蹲る。
猪頭君は鬼の禰豆子ちゃんが入ってる事を分かってるのか、我妻君を責め立てている。
それでも善逸君は、一歩も引かなかった。
どういうことだ、竈門君は我妻君に禰豆子ちゃんの事を言っていない筈だか…?
猪頭君も不思議に思ったようで、強めに問い詰める。
善「そんな事は最初から分かってるッ!!」
思わず、ハッとした。
そうか、彼は耳が……!
善(炭治郎からは、泣きたくなる様な優しい音がするんだ。
…そして、それは紅葉ちゃんも同じ。
炭治郎とはまた違うけど、それでも陽だまりのような優しい音)
それでも納得しない猪頭君の蹴りが、容赦なく我妻君に降り注ぐ。
『っ…グ、あぁぁ……!!』
ギシギシと痛む身体を抑え、跳躍し二人の元へ割って入った。
片足を高く振り上げれば、猪頭君は跳躍し少し後ろに跳んだ。
善「紅葉ちゃん…っ!」
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ハルサ(プロフ) - 初めまして!読んで頂きありがとうございました!そうですね、まだ読まれてない方もいますし…私が浅はかでした、ありがとうございますm(_ _)m (2020年4月14日 17時) (レス) id: d6c0176894 (このIDを非表示/違反報告)
mayumi(プロフ) - ハルサさん初めましてmayumiです。【鬼滅の刃】獄卒珍道中【弐】での息抜き読ませて貰いました!本誌の方・・・ネタバレにもなりますがまだおばみつが●んだという描写まだはっきりしていません!あまり読まれていない人もいるので控えた方がいいと思います。 (2020年4月14日 15時) (レス) id: cebdef8e2f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ハルサ | 作成日時:2020年4月7日 13時