四十三話「鞠の威力」 ページ3
紅葉side
矢「……ッ」
矢印鬼は何も言わないが、何処と無く怪訝そうな顔になってる。
とりあえず矢印鬼は竃門君の要望で申し訳ないけど彼に任せ、私は禰豆子ちゃんの傍につく事にした。
『禰豆子ちゃん、さっきは怪我しなかった？』
禰「む！」
どうやら大丈夫ならしい。
良かった。
矢印鬼の方へと走っていく竃門君の背を見送り、私は禰豆子ちゃんのちょっと後ろを走る。
今度こそ、ヘマはしない……！
多分！！←
朱「キャッハハハ！！
楽しいのぅ！！」
六本の腕で交差された鞠が勢いよく砂埃を上げながら迫ってくる。
それを避け、いなし、時には金棒で殴り飛ばす。
構図的には禰豆子ちゃんが前で私が後ろだ。
禰豆子ちゃんが持ち前の運動神経で全て避け、後ろに待機していた私が朱紗丸に向けて弾き返すという感じだ。
愈史郎君が血鬼術か何かで朱紗丸に攻撃をして、膝をつかせていたがその代わり珠世さんの事がバレてしまった。
……(๑･᷄ὢ･᷅๑)←
朱「…そうかえ……？」
ユラりと、朱紗丸が立ち上がる。
愈史郎君と位置を交代し、流れ弾を防ぐ為に珠世さんの斜め前に立った。
矢印が消えたせいか、鞠は直角にしか飛んでなかった。
なら大丈夫だろうとどこか無責任な安堵を浮かべていると、突然珠世さんと愈史郎君の怒号が響き渡った。
愈「馬鹿！！」
珠「蹴っては駄目よ！！」
ッ？！
反射的に禰豆子ちゃんの方を見ると──絶句した。
一瞬、彼女の膝辺りに鞠が直撃したのが見えた。
『──！！』
息が詰まったが、その瞬間彼女の周りが淡い朱色の光に包まれた。
その瞬間、ハッとした。
私が渡したお守り…！無事に作用してる……！
もし渡していなかったら、間違いなく禰豆子ちゃんの膝から下が無くなっていただろう。
安堵により、思わず油断してしまう。
『禰豆子ちゃんッ！！』
珠「紅葉さん！避けてください！！」
『ッ！？』
朱「油断は禁物じゃ！！」
ッ、ヤバ油断した……！
気付いた時には、もう直ぐ横に鞠が来ていた。
駄目、この角度じゃ明らかに腹に穴が空く……！
かと言ってこのまま避けたら珠世さんに被害が…！
妙にゆっくりになった世界で、ぐるぐると思案を巡らせる。
えぇい！躊躇うな！！何の為に護衛をしていると思っているんだ！！
"守る為だろう"？！
もう、誰も死なせない……！
そう思うや否や、バッと鞠の方を向いた。
その瞬間、時間が元に戻って──。
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ハルサ(プロフ) - 初めまして！読んで頂きありがとうございました！そうですね、まだ読まれてない方もいますし…私が浅はかでした、ありがとうございますm(_ _)m (2020年4月14日 17時) (
レス) id: d6c0176894 (このIDを非表示/違反報告)
mayumi(プロフ) - ハルサさん初めましてmayumiです。【鬼滅の刃】獄卒珍道中【弐】での息抜き読ませて貰いました！本誌の方・・・ネタバレにもなりますがまだおばみつが●んだという描写まだはっきりしていません！あまり読まれていない人もいるので控えた方がいいと思います。 (2020年4月14日 15時) (レス) id: cebdef8e2f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ハルサ | 作成日時：2020年4月7日 13時
