戦闘開始。 ページ10
リリアside
『もういいよ、君と話すことはない。
──君が僕を、ナイフで少しづつ切り刻むように"殺し"ていくのなら、僕も君を殺そう。
────肉体的に、ね』
その言葉が、戦闘の合図だった。
先の迎撃体制が嘘のように、苛烈と読んで等しい戦いが始まった。
紫の蝶が毒の鱗粉を撒き散らし、床を割って岩が飛び出てくる。
魔力がほとんど無いのにも関わらず、キョウカの魔法は大魔法士に匹敵するであろうボキャブラリーを持っていた。
それに、背後のブロットの化身も厄介だ。
左横の少年に、右横の女性。
そして、何より──中心に鎮座する特徴的な髪型をした男性のブロットの化身が有無を言わさぬ雰囲気を纏っていた。
背後を取ったと思いきや、クルリと手に持っている炎を纏った刀で斬りかかってくる。
一定範囲に近付かねば斬られぬが……それで不意を突かれた生徒が一人保健室に運ばれた。
何せ戦闘が始まったのが多くの生徒が集まる食堂という場所であった為、恐怖で逃げ出した者以外やむを得ず戦闘に加わるという事態になっている。
ただでさえ人が多くいる今、衝突などで倒れる者も増えてきた。
早く沈静化せねば──!!
リ「ッ……!!」
剣に変えたマジカルペンで大口を開けて突進してきた白蛇の口の中に横向きに剣を差し込み、後ろ足で踏ん張っていく。
赤い目が特徴的な大蛇だ、動きが読みずらい。
ギシ、と剣の先と柄を掴む手が揺れた。
これは……そうじゃな。
スッと目を閉じ、意識を集中させる。
身体が光に包まれ、抑える手に更に力が加わる。
サラ、と長くなった髪が揺れた。
そう──大人化じゃ。
大蛇「シャ……?!」
唖然とした大蛇の隙を突き、片足を後ろに下げながら横薙ぎに剣を振るう。
大蛇の口が裂けた。
大蛇「シャアアアアァッ!!」
どうやらそれで仕舞いだったようだ、口を裂かれた大蛇は黒い霧となって消えた。
ふむ、やはりキョウカが召喚した物じゃから死体は残らぬか……当たり前じゃがの。騎士時代の癖で剣を払いながら、未だ暴走するキョウカを真っ直ぐに見やる。
先程はあんなに声を張り上げていたが、今は監督生の喚きにも耳を貸さずただ黙り込むだけとなっている。
リ「聞け!キョウカ!!大衆の面前でオーバーブロットなど、流石に儂でも見過ごせぬぞ!!だから、収まった暁には儂らやカリム達に愛のあるお説教をされるのじゃ!!分かったな?!」
声を張り上げながら、麻痺効果のある新体操に似たハートのリボンを斬り捨てた。
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ルカ(プロフ) - ありがとうございます!えーと、そこのセリフは保健医のカエデさんの物ですね!分かりにくくてすいません……。努力します! (2021年1月20日 23時) (レス) id: 29975453d5 (このIDを非表示/違反報告)
ルカ(プロフ) - (三個纏めて返信させていただきます)コメントありがとうございます!監督生に対するヘイトが着々と溜まっていく……。続編もお楽しみに! (2021年1月20日 23時) (レス) id: 29975453d5 (このIDを非表示/違反報告)
カナリア(プロフ) - 続編気になる!!!!あとマジカヨと喋ってるカの人って誰ですかね?理解力なくてすみません! (2021年1月20日 21時) (レス) id: aa5c7547c4 (このIDを非表示/違反報告)
あなた - 続編下書き中?!?!楽しみすぎて夜しか寝れない() (2021年1月20日 17時) (レス) id: 4a8e7e8068 (このIDを非表示/違反報告)
りあてゃん@ゆりにゃ様 - 太陽一生呪うって決めました() (2021年1月20日 13時) (レス) id: 081598112e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ルカ | 作成日時:2021年1月4日 22時