輩共の策略。 ページ35
夢主side
あれからも学校に通い続ける日が続いた。
一応件の耳飾り騒ぎもあるが、ユウがでしゃばって来ただけで他の生徒とはそう接触されないので比較的平穏な日々を送れている。
しかし、ユウが絡んで来たら芋づる式に彼女のセコム共がギャーギャー騒ぐので極力避けるようにしている。
しかし、まぁ───そんな対応をずっと続けていれば、こちらが何もせずとも一部の輩には絡まれる訳で。
モブ1「た、大変だ!今お前の猫が鴉に襲われて……!!」
モブ2「魔法使ったら猫まで傷付けてしまいそうで……!!」
『───何だって?!』
リリア達にあげようと、採取した綺麗な桃色の花を思わずポトリと取り落とす。
今慌てて駆け寄ってきた生徒が言う猫とは、最近飼い始めた黒猫だ。
飼い始めたというか、猫缶やらささみで釣った訳でも無いのに何故か足元にすりすりして来た為である。
気付いたらディアソムニアの談話室のソファーで堂々と腹を見せて眠りこけていた。
まぁ寮生達に猫嫌いはいないようだし、私ももふもふに飢えていたので特に反対する事も無く飼っている。
名前については、その夜のような漆黒の毛皮から取って【ナイト】と名付けた。
最近やっと外つ国の言葉をすらすら言えるようになったんだ、凄いだろう?ふふん。
そんな黒猫が今危機的状況にあるのだから、慌ててしまうのも頷ける。
花探しは一旦中断して、危機を知らせてくれた彼らの後へと続く。
どうか、無事でいてくれよ、ナイト……!!
───しかし、予想とは打って変わって生徒二人に案内された場所にはナイトどころか鴉さえも居なかった。
もしかして移動してしまったのだろうか?しかし鴉の鳴き声は聞こえない……。
『……本当にこの場所かい?』
少し訝しげに眉を潜め、背後の生徒二人に聞こうとすれば──下卑た気配を僅かながら感じ取った。
そこで初めて気付いた、嵌められたのだと。
しかし───もう遅い。
ぬろりと、細長い影が掛かる。
モブ1「ユウちゃんの安寧の為だ、お前には消えてもらう」
その言葉を最後に、ガツンッと後頭部に重苦しい衝撃が走った。
幾ら柱の私とはいえ、鈍器で後頭部を殴られればそれだけで簡単に意識が飛ぶ。
自分が倒れふす不愉快な衝撃を感じながら、私の意識はブツリと途切れた。
……その光景を、金色の瞳を持つ一匹の黒猫が見ていたとは知らずに……。
「にぁ……(大変……)」
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ルカ(プロフ) - 結色緋月@ラムネちゃんセコムさん» 許可ありがとうございます! (2021年1月6日 12時) (レス) id: 29975453d5 (このIDを非表示/違反報告)
結色緋月@ラムネちゃんセコム(プロフ) - 遅くなりました...!素敵と言って貰えて嬉しいです( ´艸`)イラスト載せて全然大丈夫です!これからも頑張ってください!応援してます(*´∀`) (2021年1月6日 11時) (レス) id: 1c54a3263e (このIDを非表示/違反報告)
ルカ(プロフ) - 結色緋月@ラムネちゃんセコムさん» 凄い素敵です……!!ありがとうございます、めちゃくちゃ嬉しいです!!(*´ω`*)それで一つ質問何ですが、イラスト紹介の際乗せても大丈夫ですかね…? (2021年1月6日 8時) (レス) id: 29975453d5 (このIDを非表示/違反報告)
結色緋月@ラムネちゃんセコム(プロフ) - ルカさん» https://drive.google.com/file/d/1MesneprGFg0OXTbRrHQrkmoDjke1r5MZ/view?usp=drivesdk 描けました...!Googleドライブに入るので多分ダウンロードも出来ると思います!小6クオリティなのでめちゃ下手ですがお許しください<(_ _)>〈 ゴン!〕 (2021年1月4日 15時) (レス) id: 1c54a3263e (このIDを非表示/違反報告)
ルカ(プロフ) - 結色緋月@ラムネちゃんセコムさん» ィェ((・ω・*≡*・ω・))ィェ (2021年1月4日 13時) (レス) id: 29975453d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ルカ | 作成日時:2020年12月20日 16時