命にかえても守りたい耳飾り。 ページ29
夢主side
──突然で悪いが、私の一番大切な物は何だと思う？
柱の皆かと思うかもしれないが、あの人らは普通に人間であって別方面での大切な者達だ。
そうではなく、無機物の方で大切な物は何かと問われれば私は迷うことなくこう答えるだろう。
それは耳飾りだ。
血のような紅い紅い耳飾り──所謂菊結びと呼ばれるそれは、私が幼い頃からずっと肌身離さず身に付けている逸物だ。
耳飾りはこの世で一番大切だった者からの贈り物である。
製作者が不器用故今も破損以外での綻びが目立つが……そんなことは些細な問題である。
破損の度アオイ達に教えて貰いながらその都度直していったそれは、今は微かに色褪せてしまっている。
それでも、とても大切な──それこそ命にかえても守りたい宝物である。
だからなのだろう。
ユ｢鏡花さんの耳飾りボロボロですね！私が新しいの作ったので、交換こしましょう！｣
無遠慮に耳飾りに触ろうとした少女らしい細い手を───自分でも驚く程の強い力で弾き飛ばしてしまったのは。
『───触るなッッッッ！！！！』
ユ｢キャアッ？！｣
あ、と気付いた時にはもう遅く──ユウの小さな身体は容易く吹き飛んでしまっていた。
一瞬中庭の時間が止まった。
そう錯覚する程、騒がしかった中庭が一瞬で静まりかえった。
次いで投げかけられたのは───まるで殺されてしまいそうな、射殺さんばかりの殺意に満ち溢れた視線。
別段どこかにぶつかりはしなかったものの…びっくりしたユウが大声で泣き出してしまい、それは更に激化していく。
嗚呼、やってしまった。
そうぼんやりと思った。
ズズ、と身体から熱が逃げていく。
絶対零度の如き体温なのに、弾き飛ばした掌だけはジンジンと熱を持ったように暑かった。
『ァ、違、』
フ｢──ライムラスちゃんさぁ、何がそんなに気に入らないのぉ？｣
『ッ』
ジ｢ほらユウさん、大丈夫ですよ。
僕達がいますから｣
ユラリ、その巨体を生かしユウを守るように立ったフロイドはその気だるげな雰囲気とは裏腹に酷く色濃い殺意を湛え私をギロリと睨み付けていた。
かくいうジェイドも、いつもの笑顔はそのままに剣呑な光をその瞳に宿らせている。
ア｢何があったんですか、ジェイドフロイド｣
ここでアズールも駆け付けた。
啜り泣くユウ、青ざめた顔で拳を握り締める私。
それだけで大体は予想出来たようだ。
その水色の瞳に、ジェイドと同じ剣呑な光が宿る。
ア｢あぁ……また彼ですか｣
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ルカ(プロフ) - 結色緋月@ラムネちゃんセコムさん» 許可ありがとうございます！ (2021年1月6日 12時) (
レス) id: 29975453d5 (このIDを非表示/違反報告)
結色緋月@ラムネちゃんセコム(プロフ) - 遅くなりました...！素敵と言って貰えて嬉しいです( ´艸｀)イラスト載せて全然大丈夫です！これからも頑張ってください！応援してます(*´∀｀) (2021年1月6日 11時) (レス) id: 1c54a3263e (このIDを非表示/違反報告)
ルカ(プロフ) - 結色緋月@ラムネちゃんセコムさん» 凄い素敵です……！！ありがとうございます、めちゃくちゃ嬉しいです！！(*´ω｀*)それで一つ質問何ですが、イラスト紹介の際乗せても大丈夫ですかね…？ (2021年1月6日 8時) (レス) id: 29975453d5 (このIDを非表示/違反報告)
結色緋月@ラムネちゃんセコム(プロフ) - ルカさん» https://drive.google.com/file/d/1MesneprGFg0OXTbRrHQrkmoDjke1r5MZ/view?usp=drivesdk 描けました...！Googleドライブに入るので多分ダウンロードも出来ると思います！小6クオリティなのでめちゃ下手ですがお許しください<(_ _)>〈 ｺﾞﾝ!〕 (2021年1月4日 15時) (レス) id: 1c54a3263e (このIDを非表示/違反報告)
ルカ(プロフ) - 結色緋月@ラムネちゃんセコムさん» ィェ((・ω・*≡*・ω・))ィェ (2021年1月4日 13時) (レス) id: 29975453d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ルカ | 作成日時：2020年12月20日 16時
