第弐話「代価」 ページ4
男主side
そう、止血をしてもらったのは良いけど肝心の運ぶ手段が無いんだ。
マジかよ…止血して貰っても僕が運べなければ意味無いじゃんか…。
しょうがない…根性で運ぼうか…。
？「貴方…運べますか？こんなデカブツ…」
男の人は、そんな華奢な体で運べるのかと言いたそうな目をしていた。全くその通りです…はい。
『無理ですね…はい。まぁ、根性で運ぶので大丈夫です…多分』
？「では…私が貴方とそのデカブツを貴方のご自宅まで転送しましょうか？」
『…へ？』
酔っ払いの顔色をしゃがんで確認していると、僕の後ろにいた男の人がそんな提案をして来たから思わず腑抜けた声が出てしまった。
というか待って…さっきの回復？の技っぽいのと転送って…、もしかしてこの人…人間じゃない…？(今更)
？「おや、やっと気付きましたか？私が人間じゃないって事」
『え、なんで僕の心を呼んで…。』
？「それは秘密です」
また男の人は、着物の袖で口を隠しクスクスと笑った。というか、よく見ると酔っ払いの人も大概だけどこの人も綺麗な顔してるな…。
？「で、どうしますか？私の力なら二人程度転送するなんて容易い事…。」
『い、良いんですか……？』
見ず知らずの僕にここまでしてくれるなんて…。この人は人間じゃないって言ってたけど、襲われる気配も無いし、少し位信用しても良いのかな…？
？「良いですよ？」
『マジですか…？あ、でもお礼はしないと…何が欲しいですか？流石に無償はダメだと思うので…。』
流石に無償で転送してもらうのは、実家にいる母さんに示しがつかない…。
？「そうですねぇ…。あ、さっきからお腹が空いて仕方ないので代価として貴方の霊気を下さいな♪」
『霊気…？』
なんだろう、それ…。
？「人間が稀に持つ力の様な物ですね。それに、貴方さっきから美味しそうな匂いを漂わせていたんですよね♪」
『ハ、ハァ…。良いですよ？僕の霊気、貴方にあげます』
多分、取られても死ぬもんじゃないだろう。話を聞く限り魂では無いようだったし…。というか、美味しそうな匂いって…。
？「では…いただきます♪」
男の人に向き合ったと同時に、口の中にいきなり舌をねじ込められた。
『ん？！ん、んぅ…！！』
抵抗しようにも、男の人にガッチリと抱き着かれていて抜け出せない。男の人の細い舌は僕の歯茎を舐めまわし、口内を舐め回した。
男の人に熱いキスをされてる途中で、何かが体の中から抜ける感覚がした。
『んっ…！//』
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ジジ - 絵書いてみてもよろしいでしょうか？ (2020年7月25日 17時) (
レス) id: 06e1334f71 (このIDを非表示/違反報告)
蒼(プロフ) - ありがとうございます！そう言ってもらえて嬉しいです(*´ω｀*) (2019年1月5日 10時) (レス) id: 03f53390f0 (このIDを非表示/違反報告)
ヘタレシャイニング - この作品…最っ高…！！ (2019年1月5日 4時) (レス) id: 529cfe3136 (このIDを非表示/違反報告)
蒼(プロフ) - ありがとうございます！修正しておきます！ (2019年1月4日 13時) (レス) id: 03f53390f0 (このIDを非表示/違反報告)
Vermut(プロフ) - 初コメ失礼します！すっごく面白かったです！続き、楽しみにしております！ 拾壱話のところ、名前変換されてませんよー！ (2019年1月4日 13時) (レス) id: 6de8030682 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蒼 | 作成日時：2018年12月26日 19時
