ひとまずの生存 ページ37
オルトside
オ「もう、兄さんうるさいよ！」
イ「あ、ごめんオルト……」
耳を抑えながら思わずむっとする。
もう、聴覚機能がキーンとした！
全く兄さんったら…。
セ「うるさいぞ、イグニハイドの寮長ッ！！！」
イ「貴方の方がうるさいですがッ？！」
わぁ、漫才？が始まった。
その声に叩き起されたのか、他の人達も次々に起きてきた。
にしても、こんなに大勢の人を乗せてもまだ幅が余ってるなんて……ディアソムニアの寮長、マレウス・ドラコニアさんは凄いなぁ。
セベクさんに聞くと、あの時間一髪でマレウスさんがドラゴンの姿で助けに入ったらしい。
オ「待って、それじゃあユウさんは……？！」
彼岸さんがずっと抱っこしてた筈……！
その言葉に対し、セベクさんはほんの少し眉を下げ無言で顎をしゃくった。
そっちの方を見て──目を見開いた。
オ「……ユウさん？」
彼岸さんに抱っこされていたはずのユウさんは、ツートンカラーの髪を揺らした小さい男の人……リリア・ヴァンルージュさんに抱っこされていた。
だけど、普段ニコニコ笑顔なリリアさんは眉をギュッと寄せて、歯を食いしばって……見たことが無いその姿に、思わず機械の身体ながら背筋の部品が冷えた心地になる。
オ「ユ、ユウさ、」
顔を真っ白にして、未だ傷口からドクドクと血を流すユウさん。
思わずここがマレウスさんの背中の上だという事も忘れて、フラフラと二人に近付く。
───不意に、何かが着弾したのかマレウスさんの身体全体が大きく揺れそれに乗じて僕のボディも激しく揺れる。
オ「あ……っ！」
イ「オルト！！」
でも、僕は落ちること無く───ガシッと、黒手袋が嵌められた手に虚空に伸ばした手を掴まれた。
そのままグイッと強い力で引っ張られ、必然的に膝をつく姿勢になる。
パチリと、ラズベリー色の瞳と視線が合う。
普段快活に細められる瞳がゆらゆらと水を含んでおり、思わず息を呑む。
リ「……ほれ、オルト」
オ「！」
掴まれたままの手が、ユウさんの頬っぺたへと置かれる。
ひんやりと冷たいけど……それでも確かに、体温があった。
──ユウさんはまだ、生きている。
その事実だけでも、ギシギシと錆び付いたように軋む部品が緩やかな動きになった。
オ「ッ……！」
ひしっと、ユウさんの身体に縋り付く。
何でだろうね、僕は機械の筈なのに……何だか心臓の部分がすっごく痛いんだ。
ユウさんの方がもっともっと痛い筈なのに……何でかな？
イ「…オルト……」
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ハルサ(プロフ) - 碓氷時雨さん» (・ω・(ヾ)YES！(ストーブの前で書き書き) (2020年11月4日 21時) (
レス) id: 29975453d5 (このIDを非表示/違反報告)
碓氷時雨(プロフ) - うっす！(｀・ω・´)ゝ(布団の中待機なう) (2020年11月4日 2時) (レス) id: 49e22a6e0b (このIDを非表示/違反報告)
ハルサ(プロフ) - 碓氷時雨さん» ありがとうございます！ですが最近冷え込んで来たので、暖めるのを忘れずに……！ヾ(・ω・`;)ﾉぁゎゎ (2020年11月3日 21時) (レス) id: 29975453d5 (このIDを非表示/違反報告)
碓氷時雨(プロフ) - マジっすか！全裸待機してますね！)))) (2020年11月3日 19時) (レス) id: 49e22a6e0b (このIDを非表示/違反報告)
ハルサ(プロフ) - 碓氷時雨さん» ( °ω° ;)＝( ;°ω° )イエイエイエ！！(高速首振り)全然大丈夫なんですが、なんかすいませんこちらこそ……とりあえず、近いうちに制作予定なのでよろしくお願いします(´・ω・｀) (2020年11月3日 15時) (レス) id: 29975453d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ハルサ | 作成日時：2020年10月18日 12時
