怪しい人達 ページ18
ユウside
しばらくモフる事五分。
不意に、目の前の草むらがガサリと揺れる。
ユ｢！｣
『グル……』
現れたのは、小綺麗な白衣を着た複数の大人達だった。
全員口だけ出るペストマスクを付けていて、失礼だけど何だかとても怪しく見えた。
低く唸り声を上げながら、彼岸さんが私を背に隠す。
ペスト1｢おやおや、そんなに威嚇せずともそちらのお嬢さんに手出しはしませんよ。
私達はただ貴方方を救いに来ただけですよ｣
救いに……？
思わず眉根を寄せると、先頭の人の口元が歪に歪んだ。
ペスト1｢そう、救いに。
しかし、物事には何事にも対価が必要。
──そこの狐をこちらに引き渡してくれた暁には、貴方には今までよりもっと良い生活を提供することをお約束しましょう｣
ユ｢……は？｣
思わず唖然とする。
彼岸さんを、引き渡す……？
ペスト1｢……何でも貴方、学園でいじめられているのでしょう？｣
ユ｢！｣
ピクリ、身体が反応する。
それに呼応するように、彼岸さんが心底苛立たしそうに低く唸り声を上げた。
もふもふの太い尻尾が、更に膨らんでいる。
ペスト1｢お友達には何を言っても信じて貰えず、挙句の果てには暴力……あぁ！なんて哀れなのでしょう！
…私は、貴方を救いたいだけですよ｣
何だろう、なんか学園長みたいな事言ってるこの人。
どこかぼんやりとそう思うのと同時に、ふつりふつりと怒りが湧いてくる。
……というか彼岸さんをそこの狐呼ばわり？は？？(威圧)
我ながら物凄い形相をしている私に気付かないのか、ペスト男が更にペラペラと捲し立てて行く。
因みに彼岸さんは私を横目で見て青い顔をしていた。
ペスト1｢私共、魔物の生態に凄く興味がありましてね。
そこの狐は今まで前例が無い魔物。
それも人の姿を取り、人語を解する魔物など酷く珍しいではありませんか｣
ユ｢……ふざけないで下さい、彼岸さんは魔物なんかじゃありません｣
自分でも驚く程に、低い声が口から零れ落ちた。
そう、彼岸さんは魔物などでは無い。
つい先日、口外禁止を約束にある程度彼女の正体を知る事が出来た。
彼岸さんは地獄の第二補佐官という職に就いていて、亡者に罰を下すのが仕事らしい。
地獄って本当にあったんだ……とほんのり感動を覚えると同時に、悪い事はしないようにしようと強く決意をしたのを覚えている。
獄卒特有の角も見せて貰った。
彼岸さんは醜いと言っていたけど、私はとても綺麗に見えた。
だからこそ、こんな風に外部から騒ぎ立てられるのは……彼岸さん本人じゃなくともとてもとても、腹が立つのだ。
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ハルサ(プロフ) - 碓氷時雨さん» (・ω・(ヾ)YES！(ストーブの前で書き書き) (2020年11月4日 21時) (
レス) id: 29975453d5 (このIDを非表示/違反報告)
碓氷時雨(プロフ) - うっす！(｀・ω・´)ゝ(布団の中待機なう) (2020年11月4日 2時) (レス) id: 49e22a6e0b (このIDを非表示/違反報告)
ハルサ(プロフ) - 碓氷時雨さん» ありがとうございます！ですが最近冷え込んで来たので、暖めるのを忘れずに……！ヾ(・ω・`;)ﾉぁゎゎ (2020年11月3日 21時) (レス) id: 29975453d5 (このIDを非表示/違反報告)
碓氷時雨(プロフ) - マジっすか！全裸待機してますね！)))) (2020年11月3日 19時) (レス) id: 49e22a6e0b (このIDを非表示/違反報告)
ハルサ(プロフ) - 碓氷時雨さん» ( °ω° ;)＝( ;°ω° )イエイエイエ！！(高速首振り)全然大丈夫なんですが、なんかすいませんこちらこそ……とりあえず、近いうちに制作予定なのでよろしくお願いします(´・ω・｀) (2020年11月3日 15時) (レス) id: 29975453d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ハルサ | 作成日時：2020年10月18日 12時
