大正から来た女の子。 ページ10
渚side
大正五年…って事は、1914年?!
百年以上前の時代じゃないか…!
という事は、本当に……。
って、鬼殺隊…?
なんか、聞き覚えが……。
殺「鬼殺隊…?
貴方、本当に…」
殺せんせーが訝しげに触手をぶにょんと顎?に当てる。
なにかを言い切る前、不意にメシャリと音がした。
何かが、軋むような音。
少なくとも教室からしてくる音ではない。
鳥「ッ、お前!!」
いち早く異変に気付いたらしい烏間先生が、素早く女の子…翠蓮さんへと駆け寄って行った。
業「ねぇちょっと…マジ?」
隣の業君が、首筋に汗を浮かべながら呟いた。
鋭い朱色の瞳には、困惑の文字が揺れていた。
そこまで見て、流石に僕も気付いた。
「……っ!」
多分、これ……"骨の軋む音"だ…なんで翠蓮さんからそんな音が……?!
『…………?どうしたんだ君た、ち、』
ゴポリと、何かがせり上がってくる音がする。
『グ、』とよく見てなければ聞こえない程小さな呻き声を上げ、口元に添えられた彼女の白い手の甲に──赤い液体が広げられた。
一瞬の静寂の後───辺りを悲鳴が支配した。
全員「「ぎゃあああッ?!/きゃあああッ?!」」
もれなく僕もうわあああ?!と悲鳴を上げたけど、殺せんせーの方がもっと凄かった。
殺「キィィィヤァァァッ?!」
いや声、そして顔!←
そんな一昔前の洗〇かガラスの〇面見たいな顔して叫ばなくても……いや僕達も似たようなもんだけども。
業君が「何あれ、マ〇クのCM?」と呟いて地面に崩れ落ちた中村さんの事はスルーする事にした。
うん、確かに似てる……。
『…喧しいな、そんなに騒がなくとも肋が一本砕けただけだろ、う……?
…………あ、』
不意に、グラリと彼女の足元が揺れる。
皆が皆、息を呑む。
殺せんせーと烏間先生が手と触手を伸ばす前に──業君が翠蓮さんを間一髪で受け止めた。
瞬間、無意識に詰めていた息を吐く。
カクリと首が揺れ、スルリと彼女の手から刀が滑り落ちた。
何かしら限界だったらしく、業君の腕の中ですぅすぅと小さく寝息を立てている。
そう、腕の中で、だ。
オシャレ?に言うならプリンセスホールド、またはお姫様抱っこ。
因みに復活したらしい中村さんはご丁寧に連写をしていた。
ブレないなぁ。
完全に固まった殺せんせーを一瞥し、烏間先生がやや重々しく口を開く。
鳥「…授業は一旦中断だ、この少女……何かおかしい」
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零華 - 続き楽しみです (2021年1月13日 17時) (レス) id: 6f87195320 (このIDを非表示/違反報告)
ハルサ(プロフ) - Ruiさん» 指摘ありがとうございます!修正させていただきます! (2020年9月25日 8時) (レス) id: 29975453d5 (このIDを非表示/違反報告)
ハルサ(プロフ) - あやめさん» ありがとうございます、嬉しいです!蛇足ですが、これからも見てくれると嬉しいです! (2020年9月25日 8時) (レス) id: 29975453d5 (このIDを非表示/違反報告)
Rui(プロフ) - 追記:最後まで呼んだところ''保健室にて。''の話でも名前変換が出来ていないところがありました。 (2020年9月25日 3時) (レス) id: 597445a026 (このIDを非表示/違反報告)
Rui(プロフ) - 夜分遅くに失礼します。 このお話とても面白いです! 話を読んでいる時に設定の名前の部分と''謎の生物。''の所の最後の部分で名前変換ができていませんでした。ご確認お願いします。(*・ω・)*_ _)ペコリ (2020年9月25日 3時) (レス) id: 597445a026 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ハルサ | 作成日時:2020年8月31日 16時