言葉の齟齬。 ページ8
渚side
異空間…？
本部……？
まだ女の子が何者かも分かっていないのに、疑問がどんどんと雪のように振り積もっていく。
けど聞いた感じ、少なくとも殺せんせーやE組の事を知っている素振りは無かった。
だけど、それでもまだ疑問は残る。
このまま平行線を辿るかと思いきや、緊迫した状況に変化が訪れた。
殺「頸を跳ね飛ばすなんて、んな物騒な！
そもそも私は鬼でもなく、殺せんせーですよ！！」
『ころせん……？煎餅の名か？』
前「ン"ッ」
あ、今度は前原君が崩れ落ちた。
確かに考えてみればそれっぽいけども……。
『…まぁ良い。
お前が本当に鬼では無いのなら──陽の光と共にその潔白を証明するが良い！！』
殺「ニュッ、ニュヤアア？！」
渚「殺せんせー？！」
いきなり女の子が殺せんせーの襟首を掴み、そのまま自分の身体ごと横薙ぎに跳んだのだ。
無論、壁に刺さった刀も抜いて。
ガラスは見事に砕け散り、二人の姿は校庭の方へと消えていった。
鳥「おい、ガラスを踏むな！」
烏間先生の静止も聞かず、皆窓から身を乗り出した。
茅「殺せんせー！」
茅野が叫ぶ。
皆の視線の先には、真っ直ぐ立って刀を殺せんせーに突き付ける女の子の姿があった。
磯「皆、とりあえず外に出るぞ！」
磯貝君の言葉で、皆我先にと教室を飛び出して行った。
奥田さんや神崎さんの様な大人しい人はほんのり躊躇っていたけど、結局は皆の後を付いて行った。
皆して教室を出て、何となく一箇所に固まった。
殺せんせーと女の子は、草が生い茂る校庭の上に静かに立っていた。
女の子は両手では無く、片手で刀の柄を持っていた。
さながら西部劇のシーンの様である。
そこら辺に回転草でも転がっていたら完璧だったかもしれない。
殺「さぁどうでしょう、私はピンピンしてますよ！」
『…ぜだ』
殺「ニュヤ？」
女の子が俯き、ボソボソと何かを呟いた。
何処か影があるようにも見える。
『……何故、陽の光を浴びても平然としている…！
答えろッ！！』
目をカッと開き、女の子は先程の冷静そうな感じとは打って変わって大声で捲し立てた。
信じられない物を見る目で、殺せんせーをジッと睨んでいる。
殺「ニュヤ…？
私は陽の光を浴びても平気ですよ？吸血鬼じゃあるまいし」
何だろう…？何か違和感が……。
彼女の認識と僕達の認識で齟齬が生じてるのか……？
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零華 - 続き楽しみです (2021年1月13日 17時) (
レス) id: 6f87195320 (このIDを非表示/違反報告)
ハルサ(プロフ) - Ruiさん» 指摘ありがとうございます！修正させていただきます！ (2020年9月25日 8時) (レス) id: 29975453d5 (このIDを非表示/違反報告)
ハルサ(プロフ) - あやめさん» ありがとうございます、嬉しいです！蛇足ですが、これからも見てくれると嬉しいです！ (2020年9月25日 8時) (レス) id: 29975453d5 (このIDを非表示/違反報告)
Rui(プロフ) - 追記:最後まで呼んだところ''保健室にて。''の話でも名前変換が出来ていないところがありました。 (2020年9月25日 3時) (レス) id: 597445a026 (このIDを非表示/違反報告)
Rui(プロフ) - 夜分遅くに失礼します。 このお話とても面白いです！ 話を読んでいる時に設定の名前の部分と''謎の生物。''の所の最後の部分で名前変換ができていませんでした。ご確認お願いします。(*･ω･)*_ _)ﾍﾟｺﾘ (2020年9月25日 3時) (レス) id: 597445a026 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ハルサ | 作成日時：2020年8月31日 16時
