君を愛す。【五条悟】

い ページ9

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悟「Aっ……！！！」


ゆっくりと振り向いて、


『悟……』


悟「なんでっ……！こんなことしたんだよ……！！」


『………憎かった……』


悟「は……？」


『人が嫌いだ……』


静かな、でも、確かに怒りと憎しみが混じった声で言った。


『呪霊が…神様が……人が嫌いだ。』


悟「なんでっ……」


『全部、私から全部、取ったから。』


Aは、一つずつ、話始めた。


兄がいたこと。

幼馴染みと仲が良かったこと。

両親が事故死したこと。

学校であったことを何も言わずに、学校の屋上から兄が飛び降りたこと。

それと同じように、“今日”学校に来たら、幼馴染みがいなかったこと。

学校中を探して、屋上に居たこと。

そのまま、飛び降りたこと。


その原因が全て、


“人によるもの”だった。


『だから、全員を、抹殺してやろうと思った。もう、何も傷つかないように。』


悟「そんなこと！！お前の兄たちが望んでる訳ないだろ！！！」


『お兄ちゃんや幸が！何を思ってるかなんて、もう、誰にもわかんないだろ！？』


言葉に詰まる。


泣きそうな、寂しそうな、そんな声だった。


『悟……』


悟「なんだよっ……」


『お願い、聞いて。』


悟「っ……わかった……」


『私を殺して。』

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