長官とエンジニア3_スタークside_ ページ16
たまらずフューリーを殴った
一発で済んだだけありがたいと思え
スーツなしで人を殴るなんて、私にしては珍しいほうだぞ
わざわざスーツを着て殴る価値すらないと言っているんだ
スタ「帰ってくれ
二度と私の前に顔を見せるな
アンタが心配しなくても世界は私が救う
残されて打ちひしがれている仲間には“甘ったれるな”とでも怒鳴っておけ
なんでアンタにこんなことを言うのか分かってるか?
私が、アイアンマンだからだ」
これでもうフューリーとの縁は切れたも同然だな
あとは坊やと彼女をどう戦いから遠ざけるか、だが…
いっそ戦いが終わるまでの期間ラボで寝かせておくか?
長官「“私がアイアンマンだ”
どの世界でも変わらないな
それが君の最期だった
君の最期が君の大切な人々を壊すのを防ぐために私は言っているんだ
あぁ殴りたければ何発でも殴れ
だが、言わせてもらおう
自分の大切な人を守れなくて何がアイアンマンだっ!
君がいてもいなくてもニューヨークの銀行強盗はなくならないし、東南アジアの紛争も続くし、蜘蛛の坊やのパトロールだって終わらない
彼の最期は、中古屋のショーウィンドウに飾られた君のヴィンテージフィギアに気を取られて、大したことない違法武器商人の造った武器にやられて終わるんだ
いったいどの口が自分を犠牲にしろなどとほざく?
ふざけるのも大概にしろ
甘ったれるなと私が君に言いたいくらいだっ!」
フューリーは私の胸倉を掴み上げ、ラボの壁に押し付けて怒鳴った
今にも溢れそうな涙を堪え、手には血でも出るんじゃないかというくらい力が入っている
スタ「っ…だが、彼女を犠牲するのを認めるわけにはいかない」
長官「安心しろ、私が認めさせる
君の残した時間泥棒機器に何を入力して乗り込んだか、分かるか?
“到達地点:誰も犠牲にならないで世界を守ることができる世界”」
スタ「着いた世界には彼女がいた、と?」
長官「そういうことだ
A・ウェスカーは、犠牲になるべく存在するパズルピースだ
もちろん彼女が生き延びてくれるにこしたことはないが、不可能に近いだろう
なぜ彼女が神にも不可能な能力を持つか、考えたことはあるか?
能力“Order”を持つ者がいてギリギリ世界を救えるからだ
我々の力では、犠牲なくして全てを救うことはできない
今さら言われなくても分かっているだろ?アイアンマンなら、尚更だ」
…あぁ分かっているさ、痛いほどな
スタ「…帰ってくれ
今日は冷静に話せそうにない」
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作者名:kirin | 作成日時:2019年8月22日 14時