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『 ……わ、噂をすればユン先輩だ。 』
静かな部屋に携帯の着信音が鳴り響いて、画面を見ると " ユン先輩 " の文字。
ウォヌくんはしかめっ面をして " 無視しちゃえ " なんて言うけど、そんな訳にもいかず断って通話ボタンを押す。
『 もしもし、ユンせんぱ、 』
「 何してんの?メシ食った?明日休み?今どこ? 」
私が言いきる前にそう質問攻めしてくるユン先輩。
騒がしいところにいるのか声が大きくて、きっとウォヌくんにも丸聞こえ。
『 もう食べました、ウォヌくんと 』
「 あー、そう。今も一緒? 」
「 一緒ですよ〜、ジョンハニヒョン 」
やっぱり聞こえてたのか、横からそう言うウォヌくん。
普段はジョンハニヒョンなんて呼ばないくせに。
「 うわっ、チョンウォヌ…… 」
『 ……なにかありました? 』
「 ……いや、スンチョルと飲んでてAの話になったからもし暇してんならと思ったんだけど。また今度な。 」
『 あ……すみません。 』
「 んーん。ちょっとチョンウォヌに代わって 」
『 えっ、ウォヌくんですか、? 』
きょとんとした顔でこちらを見るウォヌくんに電話を代わると、ウォヌくんはちょっと笑いながらユン先輩の言葉に返事をする。
雑音がひどくあんまり聞き取れなくて、ウォヌくんはよく聞き取れたな……なんて思う。
「 ん、切った。あんま飲みすぎんなよーってさ 」
『 ふふ、もう結構飲んじゃってるけどね 笑 』
「 だな。 」
『 ウォヌくん今日も泊まってく? 』
「 あ〜、いいの? 」
スニョンくんと飲んだ日は結局こうして二人で遅くまでお話ししてることが多くて、私の家に泊まっていくこともあるウォヌくん。
だから寝室のクローゼットにはウォヌくん用の部屋着が常備されていて、洗面所にはウォヌくん用の歯ブラシが置いてある。
スニョンくんや会社の人に言うと変な誤解をされちゃいそうだから、これは私たち二人だけの内緒ごと。
『 ……ウォヌくん用のシャンプーも用意しなくちゃ。私のシャンプー高いんだからね。 』
「 ははっ、ごめんごめん 笑 」
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まこ(プロフ) - つかっさーさん» ありがとうございます!!今後も楽しみにしてもらえるよう頑張ります(^-^) (2021年11月27日 20時) (レス) id: 7510ce0228 (このIDを非表示/違反報告)
つかっさー(プロフ) - この作品本当に大好きです!細やかながら応援してます^ ^ (2021年11月27日 10時) (レス) id: 17593dbb6b (このIDを非表示/違反報告)
まこ(プロフ) - 優さん» すごく嬉しいです!ありがとうございますーー!( ; ; ) (2021年11月26日 22時) (レス) id: 7510ce0228 (このIDを非表示/違反報告)
優(プロフ) - 帰ってきたスニョンに教えるってていで人物紹介するの展開うますぎてすごいです めちゃくちゃ好きですこのお話 (2021年11月15日 14時) (レス) @page25 id: 19dcd445f0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まこ | 作成日時:2021年10月8日 18時