WITHOUT YOU (ページ45)

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大切な友達ページ45

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徐に開いたPCの画面を見つめて
なんとなくただボーッとする。

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頭の中が空っぽになってることなんかなくて

いつだって俺の脳内は空になることなんかなかった。

目を瞑り少しだけ頭の中を真っ白にしてみる。
けれど聞こえてきたノックの音で
また俺の脳は動き出す。

「ちょっといいか？」

「はい。」

社長が書類片手にそう言い
後ろのソファにどかっと座り込んだ。

・

「年末の歌番組、お前とヨンベで
出ることにしたぞ。」

差し出された書類をパラパラとめくって
ただ頷いた。

「目、通してくれ。ざっと決めること決めて
あとはお前に任せるよ。」

「あ。はいそれじゃ・・・」

言いかけたと同時に社長の電話が鳴った。

「ちょっとごめん、すぐ戻る。」

・

忙しいのは社長も同じだ。

ものの何分かでここからいなくなった。

ふぅ・・・。

カムバックすらしてないのに
また今年も出ることはありがたい反面
プレッシャーでもあった。

不安や焦り・・・

ファンの気持ち。

複雑な想いが入り混じって
一気に自信がなくなる。

・

どうすっかな・・・。

・

冷蔵庫からミネラルウォーターを取り出し
少しだけ口をつけた時
iphoneが鳴った。

・

画面にはAの文字。

「もしもし？」

・

少し掠れたような声。

けど、

1人じゃなかったって
そう思ったら安心した。

1人で辛いんじゃねーかって
俺の取り越し苦労だったわけで。

なんだよ、男いたんじゃねーか。

なんだか今日はそう突っ込める元気はなかった。

ただ、

Aは大切な友達だから。

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元気になって良かった。

1人で苦しんでなくて。

・

短い電話を切った後で

戻ってきた社長と少し話した後に

俺はユニの家へと向かった。