WITHOUT YOU (ページ1)

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俺のすべてページ1

・

反応しすぎてる。

着信音とか
バイブの音に。

隙あらば携帯の画面チェックして
その度に
ため息。

俺今日
何回画面チェックしてんだ？

なんかさ、
これって俺

完全に振り回されてるってやつ？

調子狂う。

呆れる。

けど

逃れられないし
逃れたくない。

手放したくもない。

俺は

会いたくて
仕方ないから。

俺のすべてだから。

・

マックの画面にしがみついて
今もなおキーボード脇に置いた
iPhoneの画面を凝視する。

「ジヨーン、終わったら
飯でも行かない？」

俺は振り向いて
キーボード脇に置いた
iPhoneチラつかせて

ソファーに座ってる
ヨンベに言った。

・

「ごめん、今日
会う約束してる・・多分な」

・

「多分じゃなくて無いよ。無いだろ。」

はぁ・・・？

おい。
真面目に言ったのに・・なんだよ

それに
なんだよその馬鹿にした笑顔。

いつものように
たれ目がちな笑顔を俺に向ける。

・

「だって、随分会ってねーんだ。
今日はきっと会えるって。」

・

「金賭けてもいいよ？」

自信満々の
ヨンベに

普通に凹む。

俺って
そんな風に見えんのかよ。

・

一目惚れだった。

ユニとの出会いは。

何もかも
俺の理想で

理想を超えて

あんな女
二度と現れないんじゃないかって。

だから手放したくはなかった。

例え
ユニが気まぐれな女でも。

俺との約束を
簡単に断る女でも。

・

・

ユニが気にいることならなんだってするし

どこにだって会いに行く。

・

「金なんか賭けられてたまるかよ」

・

「冗談だって」

ヨンベの表情が
変わる。

それは
俺を心配してる目。

ずっといればわかる。

何考えてんのか。

けど
そんな目で見んなって。

・

俺はユニが好き。

ただ、

それだけ。