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「少なくとも現場で相葉が殺害した人物はスピリットでした。あの建物にはスピリットに関する情報がかなりありましたが、足りない情報もありました」
「足りない？」
聞き返す隊長。
はい、と頷いた二宮。
「あの建物には、どこかからの指示が大量に来ていました。スピリットはあれだけじゃありません。少なくとも、司令塔になっていた組織がどこかにあるはず」
櫻井は二宮に読み解いたメールのことは話していなかった。
それでも、二宮は勘づいていた。
「スピリットは複数です。一つの組織を指す言葉でも、個人を指す言葉でもなくて総称です。あの建物には何故スピリットが通信障害を起こしたのか、という理由が分かる情報がありませんでした」
隊長は腕を組む。
「……なるほどな」
「そこを調べていたのでまだ報告書ができてません。班員の行動も理由の一つですけど」
隊長がはは、と笑う。
「耳には入っているよ。三人が病院で煙草を吸ったんだってな」
「あ、もう隊長のところまで」
「病院から厳重注意するよう求められたよ。その前に二宮が叱ったらしいことも知っている」
となると、二宮が倒れた原因がそれということも知っているのだろう。
苦い顔で頭を下げた二宮。
「何かと迷惑かけてます」
「いいんだよ。気持ちは分かるからな」
じゃあ話は終わりかな、と立ち上がりかけた隊長を見て急に思い出した。
「部屋の前で大野と櫻井が長田と酒田に襲われたの知ってますか」
「……何？ 聞いてない」
取引をしたため、松永の名前は出さずに内容を話す。
顔をしかめた隊長。
「そんなことがあったのか。大野は？」
「ご存知の通り左腕は骨折してますけど、撃退しましたよ。櫻井も応戦したらしいですが」
「そうか、櫻井は元戦闘員だったな。二宮じゃなかったのが幸いか」
顎に手を当てる隊長。
不幸中の幸いだ。
「まあ、大野は痣ができるくらい強く掴まれてたんで無事ってわけじゃなさそうですけど。かなりの力で掴んだんだと思いますよ」
こう、と自分の腕を掴んでみせる。
これで痣は、相当だ。
「九班の班長は……そうか、山形か。あいつもどうにかしなきゃいけないな」
「度々ありますよ、こんなこと。いちいち気にしてちゃやってられません」
「だからと言って隊員同士のいがみ合いを放置するわけにもいかないからな。分かった」
頷いた隊長。
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芙咲子(プロフ) - 合格おめでとうございます♪うちの娘と同い年ですね（笑）ホント決まって良かった！おめでとうございます！ (2020年3月9日 16時) (
レス) id: 588e77ad1d (このIDを非表示/違反報告)
翠霞(プロフ) - 西野えみぃ☆さん» ありがとうございます！ゆっくり更新していくので待っていてください。笑 (2020年3月9日 13時) (レス) id: 89401d456b (このIDを非表示/違反報告)
西野えみぃ☆(プロフ) - 合格おめでとうございます！！同じ年だと言うことに驚きました！！小説の更新気長に心待ちにしています！！受験おつかれ様！！ (2020年3月9日 1時) (レス) id: 94d9a88e4f (このIDを非表示/違反報告)
翠霞(プロフ) - 芙咲子さん» ありがとうございます！世界観が好きという言葉、とても嬉しいです。のんびりゆっくりにはなりますが、これからも書き続けたいと思います。これからもよろしくお願いします。 (2019年12月24日 13時) (レス) id: 89401d456b (このIDを非表示/違反報告)
翠霞(プロフ) - orangeさん» ありがとうございます！いえいえ、コメントをいただけるだけでもとても嬉しいです。これからもよろしくお願いします。 (2019年12月24日 13時) (レス) id: 89401d456b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：翠霞チサ
| 作成日時：2019年1月7日 16時
