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『でも元々、山形は非戦闘員嫌いじゃなかったはずなんだよ。三浦とも仲良くやってた。だから、今は山形が非戦闘員嫌いだって聞いて、少し驚いた』
「確かに、俺も知らなかった」
呟いた松本。
「大野さん、知ってたの？」
「知ってるよ。山形の非戦闘員嫌いは班長の中では有名。あんまり酷いものだから口止めされてたんだよ」
ふわあ、と欠伸をした大野。
呑気なものだ。
「うちの班には非戦闘員がいるんだから教えてくれればよかったのに」
「そうなったらニノのことだから、山形に喧嘩売りに行くでしょ？」
「そりゃまあ、否定できませんけど」
「殺されるよ？」
顔をしかめた二宮。
「……そんなレベルなの？」
「だから言わなかったのに」
肩をすくめた大野。
二宮が持っているボイスレコーダーを取り上げて、音声を止めた。
「酒田が翔くんを狙ったから、山形がけしかけたんだろうなって思った。非戦闘員の翔くんを攻撃しようとしたんだと思う。ただ、多分酒田は翔くんが元々戦闘員だったことを知らなかった。だから返り討ちにあった、ってこと」
「分かってたの？」
「何となくね」
はあ、とため息をついた大野。
「山形の非戦闘員嫌いを知っちゃったなら、この際言っておくよ。山形はあの現場に出てた。あの事故を元々知ってた一人なんだよ」
三人の顔が、あぁ、と歪んだ。
「なるほどね」
苦々しげに吐き出した二宮は、頭を振った。
「ってことは、山形が非戦闘員嫌いになった理由の中には俺ももちろん含まれてる、ってことですね」
大野が目を泳がせて、迷いながら口を開く。
「……言いたくないけど、ニノのことが一番の理由だったんだよ。ニノがあの現場に出て、あの怪我をして」
「分かった、もういいよ」
低い声で呟く二宮。
左手で腹をさする。
ちょうど、そこはあの事故で撃たれた場所で。
「山形が非戦闘員嫌いになった理由は分かった。でもそれが松永に言えるものじゃないのも分かった。松永はあの現場に出てない」
「そう。だから他の班長たちも、山形の非戦闘員嫌いは知ってるけど、班員に言えないし黙ってる。ただ、九班には気をつけろって非戦闘員に言ってる人はいるみたいだけど」
大野は、言うにも言えなかったのだろう。
原因に二宮も関係しているとなると、余計に言い出しにくいことだ。
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芙咲子(プロフ) - 合格おめでとうございます♪うちの娘と同い年ですね（笑）ホント決まって良かった！おめでとうございます！ (2020年3月9日 16時) (
レス) id: 588e77ad1d (このIDを非表示/違反報告)
翠霞(プロフ) - 西野えみぃ☆さん» ありがとうございます！ゆっくり更新していくので待っていてください。笑 (2020年3月9日 13時) (レス) id: 89401d456b (このIDを非表示/違反報告)
西野えみぃ☆(プロフ) - 合格おめでとうございます！！同じ年だと言うことに驚きました！！小説の更新気長に心待ちにしています！！受験おつかれ様！！ (2020年3月9日 1時) (レス) id: 94d9a88e4f (このIDを非表示/違反報告)
翠霞(プロフ) - 芙咲子さん» ありがとうございます！世界観が好きという言葉、とても嬉しいです。のんびりゆっくりにはなりますが、これからも書き続けたいと思います。これからもよろしくお願いします。 (2019年12月24日 13時) (レス) id: 89401d456b (このIDを非表示/違反報告)
翠霞(プロフ) - orangeさん» ありがとうございます！いえいえ、コメントをいただけるだけでもとても嬉しいです。これからもよろしくお願いします。 (2019年12月24日 13時) (レス) id: 89401d456b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：翠霞チサ
| 作成日時：2019年1月7日 16時
