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「違う？ 俺、二宮より早く部隊に入ってるよな？」
「いや、それは認める。確かにそうだよ、俺は後輩。ただ、今の立場考えてみな」
ドアを思い切り開けた二宮。
「今、松永は俺の部下。違う？」
「違う」
「嘘つけ」
苦い顔をする松永。
客観的に見れば、二宮の言う通りなのだが。
「だけどな」
「お前の仕事のほとんどを俺が修正して隊長に提出してんだよ。一回お前の原本そのまま提出したら俺が怒られたんだよ、分かる？」
静かにキレる二宮。
「隊長はお前のことを俺の部下扱いしてんの。だから上司にあたる俺が怒られてるわけ」
はあ、とため息をつく。
「何回言っても直らないから、結局いつも俺が直してんだけど、そろそろ直せよ。その態度も」
「お前の方が後輩なんだから別に良いだろ」
「だったら後輩に仕事で迷惑かけんな。先輩らしく振る舞ってみろ、先輩だからってだけで威張るな」
黙り込んだ松永。
二宮は別段間違ったことは言っていない。
しかし松永にも言い分はもちろんある。
「後輩って認めるんなら言うけど、お前霰隊にいて完全に俺の後輩だったときでも、俺に敬語使ってなかったよな？」
「それがどうかした？」
「自分のことは棚にあげるのかよ」
「俺は誰にも敬語使ってなかったし」
「いやどう考えてもそっちの方が問題あるだろ？」
「注意されなかったし」
お互い様、だ。
二宮のその行動が原因で、二宮のことをよく思わない人間は部隊には一定数いる。
肩をすくめた松永。
「はいはい。俺が悪かったよ。じゃあ誰かに聞いてまとめて持っていくわ。十五班の部屋に行けばいいんだろ？」
「そう」
「分かった」
そう言うと松永はドアを閉めようとする。
また足を挟んだ二宮。
嫌な顔をした松永。
「……まだ何かあるのかよ」
「大野さんと翔さんを襲った理由言うまで帰らないけど」
「言わない、って言ったろ」
「それは何で？ 俺が非戦闘員だから？ それとも当事者である十五班の班員だから？」
「めんどくせえやつだな」
「俺は面倒臭い人間なの知ってるだろ」
はあ、とため息をついた松永。
ドアを閉めようと躍起になる。
「足どかせ」
「嫌だね」
「粘っても無駄だぞ」
「無駄じゃないね」
「何でだよ」
「取引ってのはどう？」
二宮の言葉に動きを止めた。
「取引？」
「そ。きっと松永にとっても悪い話じゃないけど？」
松永を見上げた二宮。
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芙咲子(プロフ) - 合格おめでとうございます♪うちの娘と同い年ですね（笑）ホント決まって良かった！おめでとうございます！ (2020年3月9日 16時) (
レス) id: 588e77ad1d (このIDを非表示/違反報告)
翠霞(プロフ) - 西野えみぃ☆さん» ありがとうございます！ゆっくり更新していくので待っていてください。笑 (2020年3月9日 13時) (レス) id: 89401d456b (このIDを非表示/違反報告)
西野えみぃ☆(プロフ) - 合格おめでとうございます！！同じ年だと言うことに驚きました！！小説の更新気長に心待ちにしています！！受験おつかれ様！！ (2020年3月9日 1時) (レス) id: 94d9a88e4f (このIDを非表示/違反報告)
翠霞(プロフ) - 芙咲子さん» ありがとうございます！世界観が好きという言葉、とても嬉しいです。のんびりゆっくりにはなりますが、これからも書き続けたいと思います。これからもよろしくお願いします。 (2019年12月24日 13時) (レス) id: 89401d456b (このIDを非表示/違反報告)
翠霞(プロフ) - orangeさん» ありがとうございます！いえいえ、コメントをいただけるだけでもとても嬉しいです。これからもよろしくお願いします。 (2019年12月24日 13時) (レス) id: 89401d456b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：翠霞チサ
| 作成日時：2019年1月7日 16時
