【鋼の錬金術師】禁忌を犯す者、煉獄に堕ちる (ページ9)

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戦闘の錬金術ページ9

見つからないまま捜索は続き、夜となった。
ある建物の屋上から、アイザックは街を見下ろしていた。
マスタング「久し振りだな、氷結の。」
アイザック「ロイ・マスタング・・・いや、焔の錬金術師。」
マスタング「残念だ、かつての戦友と戦わねばならんとは。」
アイザック「戦友？私に友などいない。イシュヴァールにいたのは、腐りきった軍とその狗共だ！」
パチンッ
焔がアイザックに向かう。
焔の一撃を避けたアイザックは、錬成すると水をロイにぶっかけた。
マスタング「」
憲兵一同「」
アイザック「所詮は焔、水には勝てぬ！」
路地まで走ってきたアイザックは、瓦礫に埋もれた錬成陣を掘り起こした。
マリア「アイザック・・・かつての戦友である君と戦うことになるとはね・・・。」
クレア「同感だ。」
ミリア「でも今は敵、残念だけどね。」
エド「こんな路地で何をしていたか気になって戻ってみたら・・・ビンゴだぜ！」
アル「逃げようったって無駄だよ！」
そこでもアイザックは余裕の表情だ。
アイザック「逃げる？必要ない。」
そう言って両手を広げた時、錬成陣から赤い光が放たれた。
共鳴しているのか、他の場所にも書かれた複数の錬成陣が発動した。
クレア「っ！？」
エド「！？大気中の水分を・・・！」
他人の気配がわかるほど敏感なクレアが、ゾッとしたらしく身震いをして一瞬通り過ぎた気配を探る。
クレア(人？いや違う・・・大きなエネルギー・・・。)
アル「・・・・・同時に・・・こんな錬成反応・・・！」
エド「有り得ない・・・・・まさか・・・これは・・・！？賢者の石・・・！！」
アイザック「エドワード・エルリック！軍の狗、国家錬金術師を・・・お前はこの国が何をしようとしているのか知っているのか！？」
エド「知るか！そんなことより・・・。」
アイザック「知れば！私のやろうとしている事がわかるはずだ！」
エド「知らねーっつってんだろ！？」
するとアイザックの背中側にいたアルが攻撃を仕掛けた。
その攻撃により路地から出され、錬成陣からも引き離された。
エド「よし、アル！よくやった！」
アル「兄さん！この人の錬金術・・・！」
エド「ああ・・・・おいあんた！賢者の石、持ってんだろ！？」
アイザック「何のことだ？」
エド「言わねーなら力づくで・・・・！」
アイザック「分かんねぇ事言ってる場合かよ！！」
ズドンッ
氷の壁がせり出し始めた。